足立慶友医療コラム

強直性脊椎炎の初期症状と進行度に応じた治療計画の立て方

2025.05.20

強直性脊椎炎は、主に背骨や骨盤の関節(仙腸関節)に炎症が起こり、時間とともにそれらが硬くなり動かしにくくなる可能性がある病気です。

この記事では、強直性脊椎炎の初期に現れる症状、病気が進行した場合の変化、そしてそれぞれの進行度に応じた治療計画の考え方について、詳しく解説します。

ご自身の状態を理解し、適切な対応を考えるための一助となれば幸いです。

強直性脊椎炎とはどのような病気か

強直性脊椎炎(Ankylosing Spondylitis: AS)は、慢性的な炎症性の病気で、主に脊椎(背骨)や骨盤の仙腸関節に影響を与えます。

この炎症が長期間続くと、関節の周辺組織が骨のように硬くなり(線維化・骨化)、背骨の柔軟性が失われたり、場合によっては複数の椎骨が癒合して一本の竹のようになる(竹様脊柱:bamboo spine)こともあります。

早期に発見し、適切な対応を始めることが、病気の進行を抑え、生活の質を維持するために重要です。

強直性脊椎炎の基本的な定義

強直性脊椎炎は、脊椎関節炎(Spondyloarthritis: SpA)という病気の一群に含まれます。主な特徴は、仙腸関節の炎症と、脊椎の靭帯付着部(エンテシス)の炎症です。

これらの炎症が進行すると、関節の強直(動かなくなること)や骨の変形を引き起こすことがあります。目や皮膚、腸など、関節以外の部位にも症状が現れることがあります。

発症しやすい年齢と性別

強直性脊椎炎は、一般的に10代後半から30代の若い世代に発症することが多いとされています。男性の方が女性よりも2~3倍発症しやすい傾向がありますが、女性でも発症します。

女性の場合、症状が比較的軽かったり、診断が遅れることもあるため注意が必要です。

発症の傾向

項目主な傾向補足
好発年齢15~35歳若年層での発症が多い
性別差男性に多い(女性の2~3倍)女性は症状が非典型的な場合がある
初期症状の部位仙腸関節、腰部臀部痛として感じることも

他の関節炎との違い

関節の痛みを引き起こす病気は多くありますが、強直性脊椎炎は他の関節炎、例えば関節リウマチとは異なる特徴を持ちます。

関節リウマチは手足の小さな関節に対称的に炎症が起こりやすいのに対し、強直性脊椎炎は体幹の大きな関節、特に仙腸関節や脊椎が中心です。

また、HLA-B27という遺伝子との関連が強いことも特徴の一つです。

強直性脊椎炎と関節リウマチの主な違い

特徴強直性脊椎炎関節リウマチ
主な炎症部位仙腸関節、脊椎、靭帯付着部手足の小関節(対称性)
関連遺伝子HLA-B27(陽性率が高い)特になし(多因子)
朝のこわばり腰部や背中に強い手足の関節に強い

病気の原因として考えられていること

強直性脊椎炎の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に関与していると考えられています。

遺伝的要因としては、HLA-B27という白血球の型が深く関わっており、強直性脊椎炎の患者さんの多くがこの型を持っています。しかし、HLA-B27を持っていても必ず発症するわけではなく、細菌感染や腸内環境の変化、物理的なストレスなどが引き金となる可能性が指摘されています。

これらの要因が免疫系の異常を引き起こし、慢性的な炎症につながると推測されています。

強直性脊椎炎の代表的な初期症状

強直性脊椎炎の初期症状は、ゆっくりと現れることが多く、見過ごされたり、他の病気と間違われたりすることもあります。

しかし、早期発見と早期対応がその後の経過に大きく影響するため、特徴的なサインに気づくことが大切です。

腰や背中の痛みとこわばり

最も一般的な初期症状は、腰やお尻のあたり(仙腸関節部)、背中の痛みやこわばりです。特に、安静にしていると症状が悪化し、体を動かすと和らぐという特徴があります。

痛みは鈍い痛みであることが多く、左右どちらか一方の臀部から始まることもあります。

朝方に症状が強い理由

朝起きた時や、長時間同じ姿勢でいた後に、腰や背中が特にこわばって動かしにくい「朝のこわばり」は、強直性脊椎炎の重要な症状の一つです。

これは、睡眠中など体を動かさないでいる間に炎症性の物質が関節周辺に溜まりやすくなるためと考えられています。通常、30分以上続くこわばりは注意が必要です。

運動すると楽になる特徴

一般的な腰痛(例えば、筋肉疲労や椎間板ヘルニアなど)は安静にすると楽になることが多いのに対し、強直性脊椎炎による痛みやこわばりは、軽い運動や体操をすると症状が和らぐ傾向があります。

この「運動による症状の改善」は、診断の手がかりとなる重要なポイントです。

見逃されやすい初期のサイン

腰痛以外にも、初期には様々なサインが現れることがあります。

これらは単独では強直性脊椎炎と結びつきにくいかもしれませんが、複数の症状が組み合わさる場合は専門医への相談を検討する目安になります。

注意すべき初期のサインの例

  • 原因不明の臀部痛(特に片側から始まり、後に両側になる)
  • かかとやアキレス腱の痛み(付着部炎)
  • 胸の前面や肋骨の痛み(特に深呼吸時)
  • 目の充血や痛み、まぶしさ(ぶどう膜炎)
  • 原因不明の微熱や倦怠感

症状が進行すると現れる変化

強直性脊椎炎は進行性の病気であり、適切な治療を行わないと、症状が悪化し、日常生活に支障をきたすことがあります。

病気の進行に伴い、どのような変化が現れるかを理解しておくことは、治療の必要性を認識する上で役立ちます。

痛みの範囲の拡大

初期には腰部や仙腸関節に限局していた痛みが、病気の進行とともに背中全体、首(頸椎)、胸の関節(胸肋関節など)へと広がることがあります。

また、股関節や膝関節、肩関節といった四肢の大きな関節にも痛みや腫れが生じることがあります。これを末梢関節炎と呼びます。

背骨の動きの制限

慢性的な炎症が続くと、脊椎の靭帯や関節包が硬くなり、徐々に骨化(骨に置き換わる)していきます。このため、背骨を前後左右に曲げたり、ひねったりする動きが制限されます。

特に前屈がしにくくなったり、首が回しにくくなったりします。

進行に伴う主な身体的変化

変化の種類具体的な内容影響
可動域制限前屈、後屈、側屈、回旋の制限日常生活動作の困難
脊柱変形後弯(背中が丸くなる)、側弯姿勢の変化、呼吸機能低下の可能性
強直椎体間の癒合(竹様脊柱)背骨全体の柔軟性喪失

姿勢の変化(前かがみなど)

背骨の動きが悪くなり、特に胸椎や腰椎が後弯(後ろに曲がる)すると、前かがみの姿勢が目立つようになります。首も前に突き出たような形になることがあります。

このような姿勢の変化は、見た目の問題だけでなく、バランス能力の低下や、進行すると呼吸がしにくくなる原因にもなり得ます。

合併症のリスク

強直性脊椎炎は、関節だけでなく、他の臓器にも影響を及ぼすことがあります。これらの合併症は、生活の質をさらに低下させる可能性があるため、早期発見と適切な管理が重要です。

主な合併症の例

  • ぶどう膜炎(目の炎症)
  • 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)
  • 乾癬(皮膚の病気)
  • 骨粗鬆症
  • 心血管系の異常(大動脈弁閉鎖不全症など、稀)
  • 肺機能障害(肺線維症など、稀)

これらの合併症は必ずしも全員に起こるわけではありませんが、定期的な検査を通じて注意深く観察することが求められます。

強直性脊椎炎の診断方法

強直性脊椎炎の診断は、特徴的な症状、身体所見、画像検査、血液検査などを総合的に評価して行います。

初期には診断が難しいこともありますが、疑わしい症状があれば専門医(リウマチ科医や整形外科医)を受診することが大切です。

医師による問診と身体所見

診断の第一歩は、詳しい問診です。いつからどのような症状があるか、症状はどのように変化するか(朝方や運動時など)、家族に同様の病気の方がいるかなどを詳しく聞き取ります。

その後、医師が実際に体を診察し、背骨や関節の動き、痛みのある場所、姿勢などを確認します。特に仙腸関節の圧痛や、背骨の可動域制限の有無は重要な所見です。

血液検査で確認する項目

血液検査では、炎症の程度を示すCRP(C反応性タンパク)や赤沈(ESR)、そしてHLA-B27遺伝子の有無を調べることが一般的です。

ただし、CRPや赤沈は他の炎症性疾患でも上昇しますし、HLA-B27が陽性でも発症しない人もいれば、陰性でも発症する人もいるため、これらの結果だけで診断が確定するわけではありません。

強直性脊椎炎診断のための検査項目

検査項目目的備考
CRP、赤沈炎症の程度の評価活動性の指標
HLA-B27遺伝的素因の確認診断の補助(必須ではない)
リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体関節リウマチとの鑑別通常は陰性

画像検査(X線、MRI)の役割

画像検査は、強直性脊椎炎の診断において非常に重要です。

X線(レントゲン)検査では、仙腸関節の炎症所見(関節の隙間が不明瞭になる、骨のびらん、骨硬化など)や、脊椎の靭帯骨化、椎体癒合(竹様脊柱)などを確認します。

ただし、初期の変化はX線では捉えにくいことがあります。MRI検査は、X線では見えない早期の炎症(骨髄浮腫など)や靭帯の炎症を詳細に描出できるため、早期診断に有用です。

診断基準について

強直性脊椎炎の診断には、国際的に用いられている分類基準(例:改訂ニューヨーク基準、ASAS分類基準など)があります。

これらの基準は、臨床症状、画像所見、HLA-B27の有無などを組み合わせて評価し、一定の条件を満たした場合に強直性脊椎炎(またはその疑い)と判断します。

医師はこれらの基準を参考にしながら、個々の患者さんの状態を総合的に判断して診断を下します。

進行度に応じた治療計画の基本方針

強直性脊椎炎の治療は、病気の進行を抑え、痛みやこわばりを軽減し、身体機能と生活の質(QOL)を維持・向上させることを目的とします。

治療計画は、病気の活動性や進行度、患者さんの年齢、全身状態、ライフスタイルなどを考慮して、医師と患者さんが話し合いながら個別に決定します。

治療の主な目的

治療の柱は、薬物療法と運動療法です。これらを適切に組み合わせることで、以下の目標達成を目指します。

  • 痛みやこわばりの軽減
  • 炎症の抑制
  • 脊椎や関節の柔軟性の維持・改善
  • 病気の進行(強直や変形)の抑制
  • 合併症の予防と管理
  • 良好なQOLの維持

薬物療法の種類と役割

薬物療法は、炎症や痛みをコントロールし、病気の進行を遅らせるために用います。使用する薬剤は、病気の活動性や症状の強さ、合併症の有無などによって選択します。

代表的な薬物療法の種類と目的

薬剤の種類主な目的・役割代表的な薬剤(例)
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)痛みやこわばりの軽減、炎症の抑制ジクロフェナク、ナプロキセン
生物学的製剤炎症を引き起こす物質を標的とし、病気の進行を抑制TNF阻害薬、IL-17阻害薬
経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬細胞内の炎症シグナルを抑制バリシチニブ、ウパダシチニブ

この他にも、症状に応じて抗リウマチ薬(サラゾスルファピリジンなど)や、痛みが強い場合には短期的にステロイドを使用することもあります。

生物学的製剤やJAK阻害薬は、従来の治療で効果が不十分な場合や、病気の活動性が高い場合に検討されます。

これらの薬剤は高い効果が期待できる一方で、感染症などの副作用に注意が必要です。

運動療法の重要性

運動療法は、強直性脊椎炎の治療において薬物療法と並んで非常に重要です。

定期的な運動は、脊椎や関節の柔軟性を維持し、こわばりを軽減し、筋力を保ち、良好な姿勢を維持するのに役立ちます。

また、全身の健康状態を改善し、痛みの感覚を和らげる効果も期待できます。医師や理学療法士の指導のもと、個々の状態に合わせた運動プログラムを継続することが大切です。

日常生活での注意点

日常生活においても、病気とうまく付き合っていくための工夫が必要です。

正しい姿勢を心がけること、長時間同じ姿勢でいることを避けること、禁煙(喫煙は病状を悪化させる可能性があります)、バランスの取れた食事などが挙げられます。

また、精神的なストレスも症状に影響を与えることがあるため、自分なりのリラックス方法を見つけることも大切です。

日常生活における工夫のポイント

  • 硬すぎず柔らかすぎないマットレスを選ぶ
  • 低い枕を使用する、または枕なしで寝る(首の変形予防)
  • 長時間同じ姿勢での作業を避け、適度に休憩し体を動かす
  • 禁煙を心がける

各進行度における具体的な治療計画

強直性脊椎炎の治療は、病気の進行度や活動性に応じて調整します。早期から積極的に治療に取り組むことが、長期的な予後を改善するために重要です。

初期段階の治療アプローチ

初期段階では、主に痛みやこわばりのコントロールと、関節機能の維持が目標となります。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が第一選択薬として用いられることが多いです。

NSAIDsで症状が十分にコントロールできない場合や、副作用で使用が難しい場合には、他の薬剤を検討します。運動療法もこの段階から積極的に開始し、正しい姿勢や動作を身につけることが推奨されます。

初期段階における治療のポイント

治療法主な内容期待される効果
薬物療法NSAIDsの継続的な使用痛み・こわばりの軽減、炎症抑制
運動療法ストレッチ、体幹筋トレーニング、有酸素運動柔軟性維持、筋力維持、姿勢改善
生活指導姿勢指導、禁煙指導悪化因子の除去、変形予防

中等度進行期の治療選択肢

NSAIDsだけでは炎症のコントロールが不十分で、病気の活動性が依然として高い場合や、X線写真で明らかな進行が見られる場合には、生物学的製剤やJAK阻害薬の使用を検討します。

これらの薬剤は、炎症を強力に抑え、骨の破壊や強直の進行を遅らせる効果が期待できます。運動療法は引き続き重要で、個々の状態に合わせて強度や内容を調整しながら継続します。

進行期の治療と生活の工夫

病気が進行し、脊椎の強直や変形が進んでしまった場合でも、治療の目的は残存機能の維持、痛みの緩和、QOLの向上です。

薬物療法や運動療法は継続しますが、変形に伴う日常生活の困難さに対しては、自助具の使用や住環境の整備など、リハビリテーションの観点からのアプローチも重要になります。

呼吸機能が低下している場合には、呼吸リハビリテーションも検討されます。

手術療法が検討される場合

強直性脊椎炎に対する手術療法は、一般的には保存療法(薬物療法や運動療法)で効果が得られない場合や、重度の変形によって日常生活に著しい支障が生じている場合に検討されます。

例えば、著しい脊柱後弯変形(前かがみ)により前方を見ることが困難な場合や、強直した股関節の機能再建(人工股関節置換術)などがあります。

手術にはリスクも伴うため、その必要性や効果、リスクについて医師と十分に話し合うことが大切です。

強直性脊椎炎と長く付き合うために

強直性脊椎炎は慢性的な病気であり、完治が難しいとされています。そのため、病気と上手く付き合いながら、できる限り活動的で質の高い生活を送ることが目標となります。

これには、医療者との連携、自己管理、そして周囲のサポートが重要です。

定期的な受診と検査の必要性

病状は時間とともに変化する可能性があるため、定期的に専門医の診察を受け、必要な検査(血液検査や画像検査など)を受けることが重要です。

これにより、病気の活動性を評価し、治療法の効果を確認し、必要に応じて治療計画を調整することができます。また、合併症の早期発見にもつながります。

セルフケアでできること

医師の指導のもとで行う運動療法に加え、日常生活でのセルフケアも大切です。これには、禁煙、バランスの取れた食事、十分な睡眠、ストレス管理などが含まれます。

また、自分の体調をよく観察し、無理のない範囲で活動を続けることが、心身の健康維持に役立ちます。

進行度に応じた運動療法の例

進行度運動の目的運動の例
初期柔軟性維持、疼痛緩和背骨・胸郭のストレッチ、水泳
中等度可動域改善、筋力強化体幹トレーニング、ウォーキング
進行期残存機能維持、拘縮予防可能な範囲でのストレッチ、呼吸訓練

精神的なサポートの重要性

慢性的な痛みや体の変化は、精神的な負担となることがあります。不安や抑うつ気分を感じる場合は、一人で抱え込まず、医師や看護師、家族、信頼できる友人に相談することが大切です。

必要に応じて、心理カウンセリングや患者会などのサポートを利用することも有効です。同じ病気を持つ人々と交流することで、情報交換ができたり、精神的な支えを得られたりすることもあります。

社会資源の活用

強直性脊椎炎は、国の指定難病の一つです。そのため、医療費助成制度や障害福祉サービスなど、利用できる社会資源があります。

これらの制度は、経済的な負担を軽減し、治療を継続しやすくするために役立ちます。

詳細については、医療機関のソーシャルワーカーや、地域の保健所、難病相談支援センターなどに相談してみるとよいでしょう。

よくある質問

強直性脊椎炎に関して、患者さんやご家族からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

遺伝は関係しますか

はい、遺伝的な要因が関与していると考えられています。特にHLA-B27という白血球の型が強直性脊椎炎の発症と強く関連しています。

ただし、HLA-B27を持っている人が必ず発症するわけではなく、また持っていなくても発症する人もいます。

家族内に強直性脊椎炎の患者さんがいる場合、発症リスクが一般より高くなる可能性がありますが、必ずしも遺伝するわけではありません。

完治はしますか

現在のところ、強直性脊椎炎を完全に治癒させる治療法は見つかっていません。

しかし、近年の治療法の進歩により、病気の進行を効果的に抑え、症状をコントロールすることが可能になってきています。

早期に診断を受け、適切な治療を継続することで、多くの患者さんが良好な生活の質を維持できるようになっています。病気と長く付き合っていくという視点が大切です。

食事で気をつけることはありますか

特定の食事が強直性脊椎炎を直接的に改善したり悪化させたりするという科学的根拠は、現時点では確立されていません。

しかし、一般的な健康維持の観点から、バランスの取れた食事を心がけることは重要です。特に、骨の健康を保つためにカルシウムやビタミンDを十分に摂取すること、抗炎症作用が期待される食品(青魚、野菜、果物など)を積極的に取り入れることなどが推奨されます。

また、肥満は関節への負担を増やすため、体重管理も大切です。

妊娠・出産は可能ですか

強直性脊椎炎の女性患者さんでも、多くの場合、妊娠・出産は可能です。ただし、病気の活動性や使用している薬剤によっては、妊娠の計画段階から医師との相談が必要です。

妊娠中や授乳中に使用できる薬剤は限られるため、治療計画を調整することがあります。リウマチ専門医や産婦人科医と連携を取りながら、安全な妊娠・出産を目指すことが大切です。

以上

参考文献

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Author

北城 雅照

医療法人社団円徳 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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