足立慶友医療コラム

大腿骨頸部骨折の症状と原因|転倒で骨折しやすい人の特徴

2026.05.18

大腿骨頸部骨折は、太ももの骨の付け根付近で起こる骨折で、とくに高齢の方に多く見られます。転倒をきっかけに発症するケースがほとんどで、強い痛みや歩行困難をもたらします。

骨粗しょう症や筋力低下を抱えた方はリスクが高く、受傷後の合併症によっては生命にかかわることもあります。「自分は大丈夫」と思っている方にこそ、知っておいていただきたい内容をまとめました。

この記事では、大腿骨頸部骨折の症状・原因・合併症・予防法まで、股関節の専門的な視点からわかりやすく解説していきます。

大腿骨頸部骨折とは?太ももの付け根が折れたときに起きること

大腿骨頸部骨折とは、太もも(大腿骨)の上端にある「頸部」と呼ばれる細い部分が折れてしまう骨折です。股関節のすぐ近くで起きるため、股関節骨折と同じ意味合いで使われることもあります。

大腿骨頸部の構造と骨折が起きやすい場所

大腿骨は太ももの中心を貫く長い骨で、上端は球状の「骨頭」が骨盤の受け皿(寛骨臼)にはまり込み、股関節を形成しています。骨頭と大腿骨の本体をつなぐ「頸部」は、ちょうど首のように細くなっており、構造的に力が集中しやすい場所です。

頸部は関節を包む袋(関節包)の内側に位置しています。そのため「関節包内骨折」とも呼ばれ、骨折すると骨頭への血流が途絶えやすいという特徴があります。血流が断たれることで治りにくくなる点が、他の部位の骨折とは大きく異なるところです。

高齢者だけの問題ではない|大腿骨頸部骨折の発生状況

大腿骨頸部骨折は65歳以上の高齢者に圧倒的に多く、女性が全体の約8割を占めます。平均発生年齢は80歳前後で、年間の発生数は世界で約160万件にのぼると報告されています。

年代別にみる大腿骨頸部骨折の傾向

年代主な受傷原因特徴
65歳未満交通事故・転落など高エネルギー外傷骨密度は正常なことが多い
65〜79歳自宅や屋外での転倒骨粗しょう症の進行と重なる
80歳以上立位からの低エネルギー転倒わずかな衝撃でも骨折する

大腿骨頸部骨折が「寝たきり」のきっかけになる理由

大腿骨頸部骨折を受傷すると、多くの場合は立ち上がることも歩くことも困難になります。とくに高齢の方は手術後もリハビリに時間がかかり、入院が長引くうちに筋力や認知機能が低下するケースが少なくありません。

骨折前には自立した生活を送っていた方でも、骨折をきっかけに日常生活動作(ADL)が著しく低下してしまうことがあります。高齢者にとって大腿骨頸部骨折が「寝たきりの入り口」と呼ばれるのは、こうした連鎖的な機能低下が背景にあるためです。

大腿骨頸部骨折で見られる代表的な症状と痛みの出方

大腿骨頸部骨折を起こすと、多くの方が股関節周辺の激しい痛みと歩行不能を経験します。骨折の程度によって症状の出方には差がありますが、放置すると取り返しのつかない事態を招きかねません。

転倒直後に現れる痛みと動作制限

もっとも典型的な症状は、太ももの付け根(鼠径部)の痛みです。転倒直後から強い痛みが出て、自力で立ち上がれなくなります。痛みは股関節を動かそうとすると悪化し、安静にしていてもズキズキとした拍動痛が続くことがあります。

骨折のずれ(転位)が大きい場合は、脚が外側にねじれて短くなったように見える「外旋短縮変形」が現れます。この姿勢変化は周囲の方が見てもわかることが多く、骨折を疑う大きな手がかりとなります。

転位のない骨折で見逃されやすい軽い症状

骨折にずれがない「嵌入骨折」(かんにゅうこっせつ=骨同士が噛み合った状態の骨折)では、痛みが比較的軽く、なかには歩けてしまう方もいます。そのため「打撲だろう」と自己判断して受診が遅れ、数日後に骨折がずれてしまうケースがあります。

高齢者では痛みの感じ方が鈍くなっていることもあり、レントゲンだけでは骨折を見つけられないことも珍しくありません。痛みが長引く場合はMRI検査で確認することが大切です。

痛みが股関節以外に広がることもある

大腿骨頸部骨折の痛みは、股関節だけでなく膝の内側や太ももの前面に「関連痛」として現れることがあります。股関節と膝は同じ神経(閉鎖神経など)の支配を受けているため、脳が痛みの発生源を正確に判別できないのです。

「膝が痛いだけだと思っていたら、実は股関節が折れていた」という事例は臨床現場で繰り返し報告されています。転倒後に膝やももに原因不明の痛みが続く場合は、股関節の骨折を疑って早めに整形外科を受診してください。

大腿骨頸部骨折の症状早見表

症状転位あり転位なし(嵌入骨折)
股関節の痛み激しい軽度〜中等度
歩行不能可能な場合がある
脚の変形外旋・短縮あり目立たない
レントゲン所見明確見逃されやすい

なぜ大腿骨頸部骨折は起きるのか?骨折を引き起こす原因を徹底解説

大腿骨頸部骨折の原因は「骨の脆さ」と「転倒による衝撃」が重なることです。骨粗しょう症で骨が弱くなった状態に、日常の些細な転倒が加わるだけで折れてしまいます。

骨粗しょう症が骨折リスクを飛躍的に高める

骨粗しょう症とは、骨の中がスカスカになり、骨密度と骨質がともに低下した状態を指します。とくに閉経後の女性はエストロゲン(女性ホルモン)の急激な減少によって骨量が落ちやすく、大腿骨頸部の骨密度も加齢とともに年間約1%ずつ減少するとされています。

骨密度が低い状態では、健康な骨であれば耐えられるはずの軽い力でも骨折を起こします。立った高さからの転倒という、普通なら骨折しないような低エネルギー外傷が大腿骨頸部骨折の主因となるのは、骨粗しょう症が背景にあるからです。

転倒そのものが大腿骨頸部骨折の直接的な引き金になる

高齢者の股関節骨折の95%以上が転倒に起因しています。そのなかでも、横方向に倒れて大腿骨の大転子(太ももの付け根外側の出っ張り)を地面に打ちつけるパターンがもっとも骨折を起こしやすいことが、前向き研究で明らかにされています。

転倒と骨折の関係

要因内容骨折リスクへの影響
転倒の方向横方向(側方)への転倒大転子への直撃により高リスク
衝撃吸収手をつけずに直接倒れる衝撃が緩和されず骨折しやすい
軟部組織の厚さ大転子周囲の脂肪・筋肉が薄いクッションが少なく骨に力が集中する

加齢による筋力低下とバランス能力の衰えが転倒を招く

加齢に伴い、下肢の筋力は30歳代をピークに年々低下していきます。太ももやお尻の筋肉が弱くなると、ちょっとした段差につまずいたり、体のバランスを崩したりしたときに踏みとどまれなくなります。

さらに、内耳の平衡感覚や視力の低下、反応速度の鈍化も重なるため、転びそうになっても体を立て直すことが難しくなっていきます。筋力・バランス・反応速度という3つの防御機能が同時に衰えることが、高齢者に転倒が多い根本的な理由です。

薬の副作用や持病も転倒リスクを押し上げる

睡眠薬や抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)、降圧薬、利尿薬など、日常的に服用している薬が転倒のリスクを高めることがあります。ふらつきや眠気、立ちくらみ(起立性低血圧)を起こしやすい薬は、とくに注意が必要です。

糖尿病による末梢神経障害や、パーキンソン病による歩行障害なども、転倒リスクを大きく引き上げる要因です。複数の薬を同時に服用している「ポリファーマシー」の状態では、薬同士の相互作用によりさらに転倒しやすくなるため、定期的な処方の見直しを主治医と相談しましょう。

転倒で大腿骨頸部を骨折しやすい人に共通する特徴

大腿骨頸部骨折は、特定のリスク要因をもつ方に集中して発生する傾向があります。「自分は該当するかもしれない」と感じた方は、早めの対策で骨折リスクを下げることが可能です。

女性は男性の約3倍の骨折リスクを抱えている

大腿骨頸部骨折の約8割は女性に発生しています。閉経後にエストロゲンが急減することで骨密度が急速に低下し、70歳代後半から骨折発生率が急上昇するためです。

男性に比べて骨盤が広く、大腿骨頸部にかかる力学的な負荷が大きいことも関係しています。母親や祖母が大腿骨頸部骨折を経験している場合は、遺伝的に骨密度が低い体質を受け継いでいる可能性もあるため、骨密度検査を受けておくと安心でしょう。

やせ型で体重が軽い人ほど骨折しやすい

体重が軽い方やBMIが低い方は、大腿骨頸部骨折のリスクが高いことがわかっています。理由は2つあり、1つは体重による骨への刺激(荷重負荷)が少ないため骨密度が上がりにくいこと、もう1つは転倒時に衝撃を吸収する脂肪や筋肉の「クッション」が薄いことです。

極端なダイエットや食事量の減少で体重が落ちている高齢の方は、骨だけでなく筋肉量も同時に低下している恐れがあります。やせすぎは見た目の問題だけではなく、骨折リスクに直結する問題だと認識してください。

運動習慣がなく活動量が少ない人も要注意

日常的にほとんど歩かない生活を送っている方は、骨密度と筋力の両方が低下しやすい状態にあります。骨は適度な負荷がかかることで強度を維持するため、運動不足は骨の「使われなくなった部分」をどんどん弱くしてしまいます。

一方で、定期的に歩行や軽い運動を続けている方は、バランス能力や反応速度も維持されるため、転倒そのものを防ぐ力も備わっています。骨と筋肉を同時に鍛えられる「歩く習慣」が、もっとも身近な骨折予防策です。

大腿骨頸部骨折のリスクが高い人の特徴

  • 65歳以上の女性(とくに閉経後10年以上経過している方)
  • BMIが18.5未満のやせ型体型
  • 骨粗しょう症と診断されている、または骨密度検査を受けたことがない
  • 過去に骨折歴がある(手首・背骨など)
  • 日常的な運動習慣がなく、外出頻度が週2回以下

大腿骨頸部骨折が招く合併症|放置すると何が起きるのか

大腿骨頸部骨折は、骨折そのものよりも合併症によって深刻な事態を招くことが多い骨折です。術後の経過を左右する代表的な合併症を把握しておくことで、早めの対処につながります。

大腿骨頭壊死(骨頭への血流が途絶える)

大腿骨頸部骨折でもっとも問題になるのが、大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)です。骨折によって骨頭に栄養を送る血管が損傷され、血流が途絶えた骨頭が壊死(組織が死ぬこと)してしまいます。

壊死は骨折直後には症状が出ないこともあり、数か月から数年かけて骨頭が潰れていくことがあります。とくに骨折のずれが大きいほど壊死のリスクは高く、ずれのある骨折では約3割に壊死が生じたとする報告もあります。壊死が進行すると人工関節置換術(じんこうかんせつちかんじゅつ)が必要になる場合もあります。

偽関節(骨がくっつかない)

偽関節(ぎかんせつ)とは、骨折した骨が通常の治癒期間を過ぎても癒合しない状態を指します。大腿骨頸部は関節包の中にあるため血流が乏しく、他の部位に比べて骨がくっつきにくいという難しさがあります。

大腿骨頸部骨折の主な合併症

合併症発生時期主な原因
大腿骨頭壊死数か月〜数年後骨頭への血流途絶
偽関節3〜6か月後血流不足による癒合不全
深部静脈血栓症術後数日〜数週間長期臥床による血流停滞
肺炎術後1〜2週間臥床・嚥下機能低下
褥瘡(床ずれ)術後数日〜同一姿勢の持続

長期臥床がもたらす全身の合併症にも目を向ける

手術後に長期間ベッドから動けない状態が続くと、全身にさまざまな合併症が起こりえます。深部静脈血栓症(脚の静脈に血の塊ができる病気)はその代表で、血栓が肺に飛ぶと肺塞栓症という命にかかわる状態を引き起こすことがあります。

さらに、臥床中の誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)や尿路感染症、褥瘡(じょくそう=床ずれ)も高頻度で発生します。大腿骨頸部骨折後の1年以内の死亡率は約20〜30%という報告があり、その多くがこうした全身合併症に起因しています。骨折の治療だけでなく、全身の状態を管理することが生命を守るうえで極めて大切です。

大腿骨頸部骨折の診断から治療までの流れ

大腿骨頸部骨折は、迅速な診断と適切な治療方針の決定が予後を大きく左右します。転倒後に股関節の痛みがある場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。

画像検査による診断|レントゲンで写らない骨折もある

まず行われるのが骨盤正面のレントゲン撮影です。骨折のずれがはっきりしていれば、レントゲンだけで診断がつきます。しかし嵌入骨折やわずかなひび割れは通常のレントゲンでは見えないことがあります。

レントゲンで骨折が確認できない場合でも、臨床的に骨折が疑われるときにはMRI検査が行われます。MRIは骨折線や骨髄浮腫を高い感度で捉えることができ、見逃し防止に役立ちます。CT検査も骨の立体的な構造を詳しく評価するために用いられます。

治療の基本は手術|骨折型と年齢で術式が変わる

大腿骨頸部骨折の治療は、原則として手術が選択されます。保存療法(手術をしない治療)は長期臥床による合併症リスクが極めて高いため、全身状態が許す限り手術が推奨されています。

骨折のずれがない場合や若年者では、ボルトやスクリューで骨を固定する「骨接合術」が選ばれることが多いです。一方、高齢者で骨折のずれが大きい場合には、損傷した骨頭を人工物に置き換える「人工骨頭置換術」や「人工股関節全置換術」が行われます。

手術までのタイミングが予後を変える

大腿骨頸部骨折は「48時間以内の手術」が望ましいとされています。手術が遅れるほど肺炎や褥瘡などの合併症が増え、死亡リスクも上昇するという研究データがあります。

ただし、抗凝固薬を服用している方や重篤な内科疾患がある方は、手術前の準備に時間がかかることもあります。手術の時期については、整形外科医と内科医が連携して決定していきます。

骨折型による手術方法の選択

  • 転位のない骨折(Garden分類I・II型)→ スクリュー固定が第一選択
  • 転位のある骨折(Garden分類III・IV型)で高齢者 → 人工骨頭置換術または人工股関節全置換術
  • 転位のある骨折で若年者 → できる限り骨接合術で自分の骨を温存

大腿骨頸部骨折を防ぐために今日からできる転倒予防と骨の強化

大腿骨頸部骨折を防ぐには、「骨を強くする」ことと「転倒しない体をつくる」ことの両輪で取り組む必要があります。どちらか一方だけでは十分な予防効果は得られません。

カルシウムとビタミンDで骨密度を維持する食事の工夫

骨の材料となるカルシウムは、乳製品・小魚・大豆製品・緑黄色野菜などから毎日意識して摂取することが大切です。1日あたり700〜800mgのカルシウム摂取を目標にしましょう。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるために欠かせない栄養素です。鮭やきのこ類に多く含まれるほか、日光浴でも体内で生成されます。過度な紫外線対策によりビタミンDが不足している方は、食事やサプリメントでの補給を医師と相談してみてください。

骨を強くする栄養素と食品の一覧

栄養素多く含まれる食品1日の目安摂取量
カルシウム牛乳・ヨーグルト・小松菜・干しえび700〜800mg
ビタミンD鮭・さんま・きくらげ・干ししいたけ15〜20μg
ビタミンK納豆・ブロッコリー・ほうれん草150μg
タンパク質肉・魚・卵・大豆製品体重1kgあたり1.0〜1.2g

ウォーキングや筋力トレーニングで転倒しにくい体をつくる

適度な運動は骨に物理的な刺激を与え、骨密度の維持に直接つながります。とくに荷重運動(体重を支えながら行う運動)であるウォーキングは、特別な道具なしに始められるもっとも手軽な骨折予防法です。

あわせて、太ももの筋肉を鍛えるスクワットや、片足立ちなどのバランストレーニングを取り入れると、転倒そのものを防ぐ力が高まります。無理のない範囲で、週に3〜4回、合計150分以上の運動を目標にしてみましょう。

住環境を整えて「転ばない家」に変える

自宅内での転倒は大腿骨頸部骨折の発生場所として上位を占めています。段差の解消、滑りにくいマットの使用、手すりの設置、足元の照明の確保など、住環境を見直すだけでも転倒リスクは大幅に下がります。

浴室やトイレは滑りやすく転倒事故が起きやすい場所です。滑り止めマットの設置や、立ち座り動作を補助する手すりの取り付けは、とくに優先度が高い対策といえるでしょう。夜間のトイレへの移動に備えて、足元灯やセンサーライトの導入もおすすめです。

よくある質問

大腿骨頸部骨折はどのような痛みが出ますか?

大腿骨頸部骨折では、太ももの付け根(鼠径部)に激しい痛みが現れるのが一般的です。骨折のずれが大きい場合は、転倒直後から立ち上がることも歩くこともできなくなります。

ただし、骨折のずれがない嵌入骨折(かんにゅうこっせつ)では、痛みが軽く歩行が可能な場合もあります。このようなケースでは受診が遅れがちですので、転倒後に股関節の痛みが続くときは早めに整形外科を受診してください。

大腿骨頸部骨折の手術後にはどのような合併症が起こりえますか?

手術後の代表的な合併症として、大腿骨頭壊死(骨頭への血流が途絶えて骨が壊死する状態)と偽関節(骨がくっつかない状態)があります。骨折のずれが大きかった方ほど、これらの合併症が発生しやすくなります。

また、長期臥床に伴う深部静脈血栓症や誤嚥性肺炎、褥瘡(床ずれ)も注意すべき合併症です。術後は早期のリハビリと全身管理を並行して行うことが、合併症の予防につながります。

大腿骨頸部骨折は骨粗しょう症がなくても起きますか?

骨粗しょう症がない方でも、大腿骨頸部骨折は起こりえます。交通事故や高所からの転落など、大きな外力が加わった場合は骨密度が正常な若い方でも骨折することがあります。

しかし、高齢者の大腿骨頸部骨折の大多数は、骨粗しょう症による骨の脆弱化と転倒が重なって発生しています。骨粗しょう症は骨折リスクをもっとも大きく左右する要因であることに変わりはありません。

大腿骨頸部骨折を予防するために日常生活で気をつけることは何ですか?

日常生活での骨折予防で大切なのは、「骨を強くすること」と「転倒しないこと」の2つです。カルシウムやビタミンDを意識した食事と、ウォーキングなどの適度な運動を習慣にすることで、骨密度と筋力の両方を維持できます。

住環境の整備も見逃せないポイントです。自宅内の段差をなくし、浴室やトイレに手すりを設置するだけでも転倒リスクは大きく下がります。また、服用中の薬の副作用(ふらつき・めまい)についても、定期的に主治医と確認しておきましょう。

大腿骨頸部骨折の手術にはどのような種類がありますか?

大腿骨頸部骨折の手術は、大きく分けて「骨接合術」と「人工関節置換術」の2種類があります。骨接合術はスクリューやプレートで骨を固定する方法で、骨折のずれが少ない場合や若い方に選ばれることが多いです。

骨折のずれが大きい高齢の方には、壊死した骨頭を人工物に置き換える人工骨頭置換術や人工股関節全置換術が行われます。どの術式を選ぶかは、骨折の型・年齢・活動レベル・持病などを総合的に判断して整形外科医が決定します。

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Author

北城 雅照

医療法人社団円徳 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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