足立慶友医療コラム

膝が痛いときの症状チェックと受診のタイミング

2025.02.21

膝が痛い症状は、階段を上がるときや歩き始めるときなど、日常生活の何気ない動作で大きな負担を感じることがあります。

放置すると変形性膝関節症などの膝が痛い病気へ発展する可能性もあり、歩行や正座が難しくなることもあるので注意が必要です。

膝の痛みは年齢を問わず起こるため、ご自身の体の異変を早めに把握し、医療機関への受診タイミングを逃さないことが重要です。

本記事では、膝が痛くなる原因から受診のきっかけ、治療の選択肢や予防の方法などを総合的に紹介いたします。

膝が痛くなる原因の基礎知識

膝の痛みはさまざまな要因によって引き起こされ、年齢や生活習慣との関連も深いです。原因を理解すると、将来的に膝が痛い症状を悪化させないよう対策を立てやすくなります。

加齢による膝軟骨の変化

加齢とともに膝関節の軟骨はすり減りやすくなり、クッション機能が低下する傾向があります。軟骨が磨耗すると、骨同士が直接こすれ合って炎症が起き、膝が痛い症状へ進むことが多いです。

また、軟骨は再生能力が限られているため、一度損傷すると完全に元通りには戻りにくいと考えられています。

年齢が高くなるほど関節周囲の筋力も落ちやすくなり、関節への負荷が増えることも痛みの原因です。

普段から膝周りの筋肉強化を意識しないと、ちょっとした動作や姿勢の乱れで膝を痛めるリスクが高まります。

変形性膝関節症の進行メカニズム

変形性膝関節症は中高年に多く、軟骨のすり減りに伴って骨が変形し、膝が痛い状態をもたらす代表的な病気といえます。

初期段階ではさほど痛みを感じない場合もありますが、進行すると関節の変形が顕著になり、歩行時や立ち上がり時の強い痛みに悩まされることがあります。

軟骨がすり減ると関節のすき間が狭くなり、滑液(かつえき)の分泌不全が起こりやすくなります。

さらに炎症が続くことで骨が変形し、O脚やX脚などの姿勢異常が起こり、痛みが増す悪循環に陥りがちです。

変形性膝関節症の主な進行段階

進行度主な症状日常生活への影響
初期段階膝のこわばり、軽い痛み階段の昇り降りで違和感を覚えることがある
中間段階歩くと膝が痛い、膝の腫れ長い距離を歩けない、立ち上がり時に強い痛みが走る
進行段階膝の変形が顕著、持続的な痛み歩行が困難、膝が完全に曲げにくい
末期段階強い変形、著しい痛みと炎症日常動作が制限される、手術を検討する必要が出てくる

スポーツや負荷による膝へのダメージ

スポーツや重い荷物を持つ作業など、膝に大きな負荷がかかる動作を長期間続けると、軟骨や靱帯へのダメージが蓄積します。

関節内部の軟骨が炎症を起こすことで膝が痛い状態となり、繰り返し負荷をかけるうちに慢性化することがあります。

運動量の多い方ほど膝周りの筋力は比較的高い傾向がありますが、疲労が抜けきらないうちに過度な運動を継続することで、故障につながるケースも少なくありません。

特に膝を捻るような動作を伴うスポーツ(サッカー、バスケットボールなど)では、靱帯損傷や半月板損傷に注意が必要です。

肥満と膝の関係

体重が増えるほど膝にかかる負荷は大きくなります。立ち上がる、歩くなどの基本的な動作だけでも、標準体重に比べて膝を圧迫する力が大きくなるため、膝が痛い症状が出やすくなります。

体重が増えると、基礎代謝の低下や筋力低下を招くことが多いです。その結果、関節周囲の支えが弱くなってさらに痛みが増すといった悪循環につながります。

食事の見直しや適度な運動は、膝の健康を保つためにも大切です。

膝が痛い症状の特徴とチェック方法

膝の痛みには複数の症状タイプが存在し、自分がどのような痛みを感じているかを把握することは、原因や病気を見分ける糸口になります。

朝起きた時に感じるこわばりと痛み

変形性膝関節症などの慢性的な膝が痛い病気の場合、朝起きた時に膝の周りが固まったような感じになり、動かし始めると痛むケースが多いです。

この痛みやこわばりは、しばらく体を動かしていると改善していくことがあります。朝起きた時の症状が強いほど、膝関節内部の炎症や軟骨の摩耗が進んでいる可能性も考えられます。

長時間同じ姿勢で生じる痛み

デスクワークや車の運転など、長時間同じ姿勢を続けていると膝の関節液が循環しにくくなり、血流も滞りがちです。そのため、立ち上がった瞬間に膝が痛いと感じることがあります。

痛みがすぐに収まる場合は単純な血行不良が原因の場合が多いですが、痛みが継続する場合には関節の炎症や病気が潜んでいることもあります。

膝に関する主な症状の例

  • 歩き出す時の膝のずきっとした痛み
  • 階段を下りるときに感じる鋭い痛み
  • 膝からパキパキと音がする
  • 曲げ伸ばしの途中でひっかかり感がある

音を伴う痛み

膝を曲げたときや伸ばしたときに「ポキッ」や「ゴリッ」という音とともに痛みが生じる場合は、軟骨がすり減ったり、半月板が損傷している可能性があります。

この状態を放置すると、膝へのダメージがさらに進行し、慢性的な炎症や変形を招くリスクが高まります。

膝の腫れや熱感

膝の関節内に炎症があると、腫れや熱感が現れます。タオルで冷やしても腫れが引きにくい場合や、痛みが強まって歩行が困難になる場合には、早めの受診を検討してください。

腫れを放置すると、関節液が過剰に溜まって関節機能を低下させる原因になることがあります。

膝の炎症の程度を示すサイン

サイン具体例
軽度の炎症膝周辺が少し熱っぽい、うっすら腫れを感じる
中程度の炎症明らかに膝が大きく膨らむ、触ると熱を帯びている
重度の炎症膝を曲げるのが難しい、痛みが治まらない、関節液の貯留が顕著

自宅で試せる膝の痛みの対処法

受診前に自分でできる膝ケアを知っておくと、急な痛みに慌てずに済みます。ただし、自宅ケアだけで痛みが続く場合や悪化する場合には、早めに医療機関を受診することが望ましいです。

安静と冷却・温熱の使い分け

痛みの出始めや炎症が強いと感じるときには、患部を冷やす方法が有効です。氷や冷却シートなどを用いて短時間で膝を冷やすと、痛みや腫れを軽減できることがあります。

一方、慢性的な痛みが続く場合は、温めることで血流を改善し、筋肉をやわらげる効果が期待できます。

症状や時期によって冷却と温熱をうまく使い分けることが大切ですが、痛みが長引く場合は安易に自己判断せず、医師のアドバイスを受けてください。

冷却と温熱の目安

状況推奨する方法期待できる作用
急性期の痛み・腫れ冷やす炎症の軽減、痛みの一時的な緩和
慢性的なだるさやこわばり温める血行促進、筋肉の緊張をゆるめる
疑問がある・痛みが長期化医療機関へ相談根本的な原因の特定と適切な治療選択

膝の負担を減らすストレッチ

急な膝の屈伸ではなく、ゆっくりとしたストレッチやマッサージで関節をやわらかく保つことが重要です。

筋肉が凝り固まると、関節への負荷が増すため、太ももやふくらはぎを中心に伸ばし、血行を促す意識を持つとよいでしょう。

自宅でできる簡単なストレッチとして、イスに座ったまま足をまっすぐ前に伸ばして太ももの前側を刺激したり、壁に手をついてふくらはぎを伸ばしたりする方法が挙げられます。

痛みがある場合には無理をせず、ゆっくりと継続することが大切です。

適切なフットウェアの選択

クッション性が高く、足に合った靴は膝への衝撃を和らげます。特に膝が痛い症状がある方や長時間歩行が多い方は、サイズや履き心地を確かめながら選ぶことを意識しましょう。

ヒールの高い靴は前方へ体重がかかりやすく、膝への負荷が大きくなるので注意が必要です。

歩き方のクセがある方は、インソールなどのサポートグッズを活用すると膝への負担を軽減できる場合があります。

専門店や医療機関で足の形状をチェックして、自分に合う靴を見つけることも予防対策になります。

膝を支えるフットウェア選びのポイント

チェック項目考慮すべき内容
サイズ足先やかかとに余裕があり、足全体をしっかりホールドできる
クッション性着地時の衝撃を吸収しやすい素材か
靴底の硬さ適度な硬さがあり、安定した歩行をサポートできるか
かかとの高さ過度に高いヒールは避け、フラットに近いものを検討

日常動作での注意点

生活の中には、膝に負担をかけがちな動作がいくつかあります。床から立ち上がる際、急激に膝を曲げ伸ばしすると痛みが増すことがあるため、机や椅子などをうまく支えにするとよいでしょう。

また、階段の昇り降りは膝にかかる負荷が大きいので、手すりを活用して体重を分散させると痛みを和らげられます。

長時間の座り仕事でも、適度に休憩を挟んで歩くことで関節液の循環を促し、膝の疲れを軽減できます。車の運転が長引く場合も、休憩を兼ねてストレッチを取り入れると膝の負担が減ります。

膝が痛いときに受診を検討すべきタイミング

膝が痛い症状がいつまでも続いたり、急激に悪化するような場合には病院での診察が大切です。受診のタイミングを知っておくことで、慢性化や重症化を防ぎやすくなります。

痛みや腫れが1週間以上続く場合

膝の痛みは一時的なものかと思って放っておくと、症状が次第に進行してしまうことがあります。

痛みや腫れが1週間以上続く場合には、自己判断でのケアだけでなく医師の診察を受けることをおすすめします。時期を逃すと、骨や軟骨の変形が進行し、治療が長引くリスクがあります。

日常生活が困難になるほどの痛み

痛みが原因で歩行や階段の上り下りに大きな支障をきたす場合や、正座が全くできなくなる場合などは、重症化している可能性があります。

生活の質を下げないためにも、早期受診が望ましいです。レントゲンやMRIなどの検査で骨や軟骨の状態を正確に把握し、原因に合った治療を進めることがポイントです。

受診を検討するときのチェック項目

  • 朝のこわばりが解消されない
  • 立ち上がるのに苦痛を伴う
  • 膝が腫れて触れるだけでも痛い
  • 夜間にも痛みが強くなる
  • 痛みが続くせいで外出を控えるようになった

膝が変形してきたと感じる場合

O脚やX脚のように膝関節のアライメントが崩れていると感じたら、骨の変形が進んでいる可能性があります。

こうした変形が目立ってきた段階では、適切な治療を行わないと痛みが慢性化しやすくなります。

自分で膝の変形に気づきにくい場合には、全身鏡でまっすぐ立った姿を観察したり、友人や家族に見てもらったりする方法がおすすめです。写真で自分の姿勢を確認するのもよい手段といえます。

病院選びの考え方

膝が痛いときに主に受診する科は整形外科になります。痛みの原因がはっきりしない場合はかかりつけ医から紹介してもらうのも一つの方法です。

専門的な治療や手術が必要になるケースもあるため、症状が重いと感じるなら整形外科を選ぶと安心です。

整形外科を選ぶときに確認したい事項

チェックポイント理由
医師の専門領域膝関節の専門医がいるかどうか
医療機器の充実度レントゲンやMRIなどの検査体制が整っているか
リハビリ施設の有無治療後のリハビリがスムーズに行えるか
通院のしやすさ自宅や職場から通院しやすい立地か、駐車場の有無など

膝が痛い病気の主な治療方法

膝が痛い病気の治療は、保存療法から手術療法までさまざまです。症状の進行度や原因によって治療法を組み合わせることで、痛みをコントロールしながら機能回復を目指します。

保存療法(薬物・注射・リハビリテーション)

初期から中程度の膝の痛みに対しては、消炎鎮痛薬やヒアルロン酸注射などが用いられます。

痛みや炎症を抑えつつ、リハビリテーションで膝周りの筋肉を強化し、関節を安定させることで日常生活の負担を軽減できます。

運動療法では太ももの前側(大腿四頭筋)や後ろ側(ハムストリングス)を中心に鍛えて、関節へのストレスを軽くすることを目指します。

適切な負荷をかけると膝の機能が高まり、痛みの再発を予防しやすくなります。

装具療法

変形性膝関節症など、膝のアライメントが崩れている場合には装具を用いることがあります。サポーターや膝装具で関節を支え、痛みを和らげるとともに、動作時の衝撃を緩和できる点がメリットです。

痛みの原因や度合いに応じて装具のタイプは変わるので、専門医と相談しながら最適なものを選ぶとよいでしょう。

装具の主な種類と特徴

装具のタイプ主な特徴使用目的
膝用サポーター軽度から中程度の痛みに対応。伸縮素材で膝を圧迫。日常的なサポート、軽い運動時
硬性ブレース金属や硬いプラスチックを使用。強度な固定力がある。変形性膝関節症の進行抑制、リハビリ
テーピングスポーツや一時的なサポートに向いている。急な運動時や臨時的な補強

手術療法

保存療法や装具療法を行っても膝が痛い症状が改善しない場合には、手術療法が選択肢に挙がります。

変形性膝関節症が末期に近い状態になった場合や、靱帯・半月板の大きな損傷がある場合に検討されることが一般的です。

代表的な手術には人工関節置換術や関節鏡視下手術などがあり、症状や変形の程度によってアプローチが異なります。

手術後はリハビリテーションが重要となり、術後の経過や成果を左右するポイントといえます。

リハビリテーションの重要性

膝を支える筋力をつけることは、痛みの再発防止に欠かせません。手術を受けた場合でも、リハビリによって関節の可動域を拡大し、日常生活の動作をスムーズにすることが期待できます。

自宅で行う自主トレーニングや、理学療法士の指導のもとで行うトレーニングを継続すると、膝に対するセルフマネジメントが身につきやすくなります。

膝の痛みを予防・軽減する生活習慣

日々の生活習慣の見直しは、膝が痛い症状の予防や軽減に直結します。無理なく続けられる工夫を取り入れ、膝の負担を少しでも減らすことが大切です。

体重管理とバランスの良い食事

体重が重くなるほど膝関節への圧力が増えるため、適切な体重を維持することは大切です。

過度なダイエットは栄養不足につながる恐れもあるので、バランスの良い食事を心がけながら、適量のタンパク質やカルシウム、ビタミンDなどを摂取するとよいでしょう。

膝の健康を意識した栄養素

栄養素主な役割多く含む食品
タンパク質筋肉や軟骨を構成し、膝周りを強化肉、魚、豆類、卵など
カルシウム骨を強化し、変形を防ぐ効果が期待できる牛乳、チーズ、小魚など
ビタミンDカルシウムの吸収を助け、骨の健康を支えるきのこ、魚、卵黄など
ビタミンCコラーゲン生成に関与し、軟骨のケアを促す野菜、果物、芋類

適度な運動と休息

ウォーキングや軽いスクワットなどの運動は、膝の周りの筋肉を鍛えて関節を安定させます。一方で運動後に十分な休息をとらないと筋肉疲労が抜けず、膝に無理がかかる場合があります。

運動と休息のバランスを保ち、オーバーワークを避けることも重要です。

サポーターやインソールの活用

膝が痛い症状がある場合や、痛みを予防したい方はサポーターやインソールを取り入れると痛みを軽減できる可能性があります。特に足のアーチが崩れていると、膝への負担が増えやすいです。

専門店や医療機関で足の形をチェックしながら、適合性の高いインソールを選ぶとよいでしょう。

  • 足の歪みを整えることで膝への衝撃を分散
  • 膝のぐらつきを抑えて安定性を高める
  • 歩行フォームの改善につなげる

座り方や立ち方の見直し

正座の姿勢は膝に大きな負担がかかるので、習慣的に正座をする場合にはクッションなどを用いて膝への圧力を和らげるとよいでしょう。

また、立ち上がるときは片脚だけでなく両脚に体重を分散し、ゆっくりと腰を上げることを意識してください。立ち方や歩き方が偏ると、膝の内側や外側に過度な負担がかかる原因となります。

膝が痛いと感じたら整形外科クリニックへ

膝が痛い症状があるときは、自己ケアだけで治るか様子を見たくなるかもしれません。しかし、原因を特定しないまま放置すると、膝が痛い病気へと進行してしまうリスクがあります。

専門医の診察を受けて、適切な治療やリハビリ計画を立てることで、生活の質を高めることができます。

整形外科クリニックでの主な診療内容

整形外科では、膝が痛い場合に以下のような検査や治療を行います。レントゲン検査やMRI、CTスキャンなどで骨や軟骨の状態を確認し、必要に応じて採血や関節液の検査も行います。

それにより、変形性膝関節症や半月板損傷、靱帯損傷などの病気を確定診断し、治療方針を決めていきます。

整形外科で行う主な検査の種類

検査名主な目的
レントゲン検査骨の変形や骨折の有無を確認
MRI軟骨、靱帯、半月板の状態を詳細に把握
CTスキャン骨の立体的な評価、手術前の詳細な計画など
関節液の検査炎症や感染症の有無、結晶性関節炎の可能性などを調べる

自己判断だけでは難しい原因の特定

膝が痛い原因は単なる筋肉痛から変形性膝関節症、膝の靱帯損傷まで幅広いです。

痛みの原因を自分だけで特定するのは難しいこともあり、間違ったケアを続けると症状を悪化させる恐れがあります。

専門医の診断を受けることで、原因に合わせた治療法を早期に行えるメリットがあります。

クリニック受診のメリット

  • 専門医が的確な診断を行い、痛みの原因を突き止められる
  • 症状に合わせた薬やリハビリプログラムを提案してもらえる
  • 早期の段階で適切な治療を行えるため、膝の変形や痛みの進行を抑えやすい
  • 装具やサポーターの選択で専門的なアドバイスを得られる

治療継続と定期的なチェックの大切さ

膝の治療は長期的なケアを必要とする場合が多いです。痛みが一時的に緩和しても、通院やリハビリを途中でやめると再発しやすくなります。

適切な間隔で定期検診を受け、膝の状態をチェックしながら生活習慣の改善を続けると、症状の進行を抑えたり、再発リスクを下げたりしやすくなります。

まとめ:膝が痛いときは早めに行動を

膝に違和感や痛みを覚えたら、早めの対処と受診が将来的な症状の悪化を防ぐ近道です。膝の痛みは原因を突き止め、適切なケアや治療を行うことで、日常生活での不自由を軽減できます。

自分の膝の状態を把握する

普段から膝の調子を観察し、痛みや腫れ、音の有無などを記録しておくと、医師の診察や治療方針の決定に役立ちます。

自分の体をこまめに振り返り、少しでも膝が痛い症状に気づいたら対策を始める習慣を持つことが大切です。

日々の膝ケアに関する確認リスト

  • 朝起きたときの膝のこわばり
  • 階段昇降時の痛みや違和感
  • 膝の腫れや熱感、赤みの有無
  • 長時間歩いたときの疲労感
  • 靴の磨り減り方(片側だけ異常に減っていないか)

生活習慣の見直しで膝への負担を軽減

歩き方や座り方、体重管理、適度な運動など、日常生活の中でできる工夫を取り入れれば、膝への負担は減らせます。

急激なダイエットや過度の運動は逆効果になることもあるため、継続可能なペースで進めるとよいでしょう。

受診は早めがおすすめ

膝が痛い症状が続く場合や、痛みの程度が増してきた場合には、整形外科クリニックの受診を検討してください。

自分の膝の状態を的確に把握し、重症化を防ぐためにも、専門医との連携を大切にしましょう。

受診後に心がけたいこと

  • 医師の指導に基づくリハビリの継続
  • 定期的な通院で経過をフォロー
  • 運動と休息のバランスを整えて膝をケア
  • 無理な負荷を避ける工夫を日常生活で徹底する

整形外科クリニックでのサポート体制

膝の痛みは、軽度の違和感から慢性の痛み、変形性膝関節症や膝が痛い病気に至るまで、段階によって必要な治療やサポートが変化します。

整形外科クリニックでは、原因の特定から治療、リハビリテーション、再発予防まで一貫して相談できる体制を整えている場合が多いです。

カウンセリングとリハビリの連携

問診や画像検査を踏まえて医師が診断を行い、必要があれば理学療法士と協力してリハビリプランを策定します。

患者それぞれのライフスタイルや仕事の状況に合わせて無理なく続けられる運動方法を提案するので、治療の継続がしやすく、結果として膝の状態を安定させやすくなります。

先回りしたケアの提案

膝が痛い状態にまで至らなくても、年齢的に軟骨がすり減りやすい方や肥満傾向の方など、リスクが高い人には早めのケアが大切です。

痛みの有無にかかわらず、膝を守る生活習慣や筋力トレーニングの方法を専門家に教わると、長期的に膝の健康を維持しやすくなります。

膝のケアで意識したい運動例

運動名方法効果
ウォーキング正しい姿勢でゆっくりと歩く。急な坂道や階段は避ける。心肺機能向上、下半身の筋力維持
プール歩行水中で歩く。浮力を利用して膝への負担を軽減。膝への衝撃が少なく、有酸素運動として効果的
スクワット膝がつま先より前に出ないよう意識してゆっくり行う。大腿四頭筋とお尻の筋力強化
チューブ運動トレーニングチューブを使い、太ももやお尻の筋肉を刺激。負荷を調整しやすく、筋力アップに役立つ

定期的な検診でリスクを管理

定期的にクリニックを訪れてレントゲン撮影や関節機能のチェックを受けると、膝の変化を早期に発見できます。

痛みの自覚症状がなくても、少しずつ変形や軟骨の減りが進んでいる場合があるため、早期段階で適切な運動や装具を取り入れると深刻化を防ぎやすくなります。

相談しやすい環境づくり

膝が痛いときは、痛みを訴えるだけでなく、何がどのようにつらいかを具体的に伝えることも大切です。

クリニックでは専門用語がわからない患者でも相談しやすいよう配慮しているところが多く、患者のライフスタイルに合わせた治療プランを提案してくれます。

受診時には普段の生活状況や痛みを感じるタイミングをメモして持参すると、スムーズに話が進みます。

以上

参考文献

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Author

北城 雅照

医療法人社団円徳 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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