膝に良いサプリの選び方
膝の悩みを持つ方が増えています。日常生活での動作に支障が出ると、生活の質も低下しかねません。そのような中で、膝の健康維持をサポートする「膝に良いサプリ」に関心を持つ方も多いでしょう。
しかし、多種多様な商品が市場に出回っており、どれを選べば良いか迷うことも少なくありません。
この記事では、膝の健康を考えたサプリメントの選び方について、成分の知識から選定ポイント、利用上の注意点まで、分かりやすく解説します。
ご自身に合ったサプリメントを見つけるための一助となれば幸いです。
目次
なぜ膝の悩みにはサプリメントが注目されるのか
多くの方が膝の悩み対策としてサプリメントに関心を寄せています。その背景には、膝の構造的な特性や、年齢と共に変化する体の状態、そして日々の生活習慣が複雑に絡み合っています。
サプリメントは、こうした膝の悩みを抱える方々にとって、手軽に取り入れられるケアの一つとして期待されています。
膝の構造と負担がかかりやすい理由
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)、そしてお皿の骨(膝蓋骨)から構成され、これらの骨の表面は弾力性のある軟骨で覆われています。
この軟骨がクッションの役割を果たし、スムーズな動きを可能にしています。
しかし、立ったり歩いたりするだけでも体重の数倍の負荷がかかるため、膝は人体の中でも特に負担がかかりやすい部位と言えます。
膝関節を構成する主要な要素
構成要素 | 主な役割 | 特徴 |
---|---|---|
関節軟骨 | 衝撃吸収、滑らかな動き | 弾力性があり、骨同士の摩擦を防ぐ |
半月板 | クッション、安定性向上 | C型をした軟骨組織、内外に存在 |
靭帯 | 関節の安定化 | 前十字靭帯、後十字靭帯、側副靭帯など |
加齢と膝の関係性
年齢を重ねるとともに、膝の軟骨成分であるコラーゲンやヒアルロン酸などが減少しやすくなります。また、軟骨自体の水分量も低下し、弾力性が失われがちです。
これにより、衝撃を吸収する能力が弱まり、膝への負担を感じやすくなることがあります。筋力の低下も、膝関節を支える力が弱まる一因となります。
日常生活で膝にかかる影響
日常生活における様々な動作が、知らず知らずのうちに膝に影響を与えています。
例えば、階段の上り下り、長時間の立ち仕事、急な方向転換を伴うスポーツなどは、膝への負荷が大きくなる代表的な例です。また、肥満も膝への負担を増大させる大きな要因の一つです。
体重が1kg増えるだけで、歩行時には約3kg、階段昇降時には約7kgもの負荷が膝にかかると言われています。
サプリメントへの期待と役割
膝の健康をサポートするサプリメントには、膝関節の構成成分を補給したり、炎症を抑える働きが期待される成分が含まれているものがあります。
これらは、日々の食事だけでは十分に摂取しにくい成分を手軽に補うことを目的としています。ただし、サプリメントは医薬品ではなく、あくまで健康食品です。
その役割は、バランスの取れた食事や適度な運動といった基本的な生活習慣を補うものであり、治療を目的とするものではありません。
- 成分補給のサポート
- 健康維持の手助け
- 生活の質の向上への期待
膝の健康をサポートする代表的な成分
膝の健康をサポートすると言われる成分には様々なものがありますが、ここでは特に代表的な成分について、その働きや特徴を解説します。
グルコサミンとは?
グルコサミンはアミノ糖の一種で、カニやエビなどの甲殻類の殻に多く含まれる成分です。体内では、軟骨や皮膚、爪などを作るために利用されます。
特に膝関節においては、軟骨の構成成分であるプロテオグリカンやヒアルロン酸の材料となると考えられています。
グルコサミンの働き
グルコサミンは、軟骨細胞の働きを活発にし、軟骨の主成分であるプロテオグリカンの生成を促すと言われています。また、軟骨の分解を抑える作用も期待されています。
これにより、軟骨のすり減りを緩やかにし、膝のスムーズな動きをサポートする可能性があります。
グルコサミンの種類と特徴
サプリメントに利用されるグルコサミンにはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
種類 | 特徴 | 備考 |
---|---|---|
グルコサミン塩酸塩 | 純度が高く、安定性が良い | 多くのサプリメントで使用 |
グルコサミン硫酸塩 | 吸収性が良いとされる | 塩分を含むため注意が必要な場合も |
N-アセチルグルコサミン | 体内での利用効率が良いとされる | ヒアルロン酸の構成成分でもある |
グルコサミンを多く含む食品
グルコサミンは、カニやエビの殻、うなぎ、干しエビ、山芋などに比較的多く含まれています。
しかし、日常の食事から十分な量を摂取するのは難しい場合が多いため、サプリメントで補給する方が効率的と考えられます。
コンドロイチン硫酸とは?
コンドロイチン硫酸は、ムコ多糖類の一種で、軟骨の主要な構成成分の一つです。
プロテオグリカンという形で軟骨に存在し、水分を保持することで軟骨に弾力性と保水性を与えています。また、軟骨の破壊を抑制する働きも持つとされています。
コンドロイチン硫酸の働き
コンドロイチン硫酸は、軟骨に水分を引き寄せ、保持することで、クッション性を高めます。この保水力により、軟骨が衝撃を吸収し、関節のスムーズな動きを助けます。
さらに、軟骨を分解する酵素の働きを阻害する作用も報告されており、軟骨の保護に役立つと考えられています。
コンドロイチン硫酸を多く含む食品
コンドロイチン硫酸は、動物性のネバネバした食材に多く含まれます。代表的なものとしては、フカヒレ、すっぽん、うなぎ、鶏の皮、納豆、オクラ、山芋などがあります。
ヒアルロン酸とは?
ヒアルロン酸もムコ多糖類の一種で、非常に高い保水力を持つ成分です。関節液の主成分であり、関節の潤滑油のような役割を果たし、動きを滑らかにします。
また、軟骨表面を保護する働きもあります。
ヒアルロン酸の働き
ヒアルロン酸は、関節液の粘性を高め、骨同士の摩擦を軽減します。また、軟骨細胞に栄養を供給したり、老廃物を排出したりする役割も担っています。
経口摂取した場合の吸収や効果については様々な研究がありますが、低分子化されたヒアルロン酸は吸収されやすいとされています。
ヒアルロン酸を多く含む食品
ヒアルロン酸を多く含む食品としては、鶏のトサカや手羽先、豚足、魚の目玉の周りなどがあります。これらも日常的に大量に摂取するのは難しいかもしれません。
II型コラーゲンとは?
コラーゲンはタンパク質の一種で、体内の様々な組織に存在します。特にII型コラーゲンは、関節軟骨の主要な構成成分であり、軟骨の構造を支える重要な役割を担っています。
軟骨の乾燥重量の約50~60%を占めるとも言われています。
II型コラーゲンの働き
II型コラーゲンは、軟骨に弾力性と強度を与え、網目状の構造を作ってプロテオグリカンなどを保持します。
サプリメントとしては、「非変性II型コラーゲン」という形で摂取することで、体内の免疫システムに働きかけ、関節の炎症を抑える可能性が示唆されています。
II型コラーゲンを多く含む食品
II型コラーゲンは、鶏の軟骨やフカヒレなどに多く含まれています。特に鶏の胸部軟骨から抽出されることが多いです。
代表的な膝サポート成分と主な含有食品
成分名 | 主な働き | 多く含む食品例 |
---|---|---|
グルコサミン | 軟骨成分の生成促進 | エビ・カニの殻、山芋 |
コンドロイチン硫酸 | 軟骨の保水性・弾力性維持 | フカヒレ、納豆、オクラ |
ヒアルロン酸 | 関節の潤滑、軟骨保護 | 鶏のトサカ、魚の目 |
II型コラーゲン | 軟骨の構造維持 | 鶏軟骨、フカヒレ |
サプリメント選びで押さえておきたいポイント
数多くの膝用サプリメントの中から、自分に合ったものを選ぶためには、いくつかの重要なポイントがあります。成分量だけでなく、安全性や続けやすさも考慮することが大切です。
成分量と含有バランスの確認
サプリメントの効果を期待するためには、主成分が適切な量含まれているかを確認することが重要です。
また、複数の成分が配合されている場合は、そのバランスも考慮に入れると良いでしょう。
有効成分の適切な摂取量
各成分には、1日あたりの推奨摂取目安量があります。
例えば、グルコサミンであれば1日に1000mg~1500mg、コンドロイチン硫酸であれば400mg~1200mg程度が目安とされることが多いです。
製品の成分表示を確認し、目安量を満たしているかチェックしましょう。
複数成分配合のメリット・デメリット
複数の成分を一度に摂取できる配合タイプのサプリメントは手軽ですが、各成分の含有量が少なくなる可能性があります。一方で、相乗効果を期待できる組み合わせもあります。
ご自身の目的に合わせて、単一成分か複数成分配合かを選びましょう。
安全性のチェックは欠かさずに
毎日口にするものだからこそ、サプリメントの安全性は非常に重要です。製造工場やアレルギー成分、添加物などをしっかり確認しましょう。
GMP認定工場での製造か
GMP(Good Manufacturing Practice)とは、適正製造規範のことです。
GMP認定工場で製造された製品は、原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての工程において、製品が「安全」に作られ、「一定の品質」が保たれるように管理されています。
この認定があるかどうかは、品質を見極める一つの指標となります。
アレルギー成分の確認
グルコサミンはエビやカニ由来のものが多いため、甲殻類アレルギーの方は注意が必要です。原材料表示を必ず確認し、アレルギーを持つ成分が含まれていないかチェックしましょう。
不明な場合は、メーカーに問い合わせるのが賢明です。
添加物の有無と種類
サプリメントには、品質保持や形状維持のために添加物が使用されることがあります。
着色料、香料、保存料などが気になる方は、無添加のものや、使用されている添加物の種類が少ないものを選ぶと良いでしょう。
- GMP認定の確認
- アレルギー成分のチェック
- 添加物の確認
続けやすさも重要な要素
サプリメントは、ある程度の期間継続して摂取することで効果を実感しやすくなります。そのため、無理なく続けられる製品を選ぶことが大切です。
形状(錠剤、カプセル、粉末など)
サプリメントには様々な形状があります。錠剤やカプセルは手軽に飲めますが、粒が大きいと飲みにくいと感じる方もいます。
粉末タイプは飲み物に溶かして摂取できますが、手間がかかることもあります。ご自身が最も続けやすい形状を選びましょう。
サプリメントの形状別特徴
形状 | メリット | デメリット |
---|---|---|
錠剤 | 携帯しやすい、味が気にならない | 粒が大きい場合がある、添加物が多い傾向 |
カプセル | 匂いや味が気にならない、吸収性が良いものも | 粒が大きい場合がある、熱に弱いものも |
粉末・顆粒 | 量の調整がしやすい、吸収が速い傾向 | 味が気になる場合がある、飲むのに手間がかかる |
1日の摂取目安量と回数
1日の摂取目安量が多すぎたり、摂取回数が頻繁だったりすると、続けるのが難しくなることがあります。
1日数回に分けて飲むタイプよりも、1日1回で済むタイプの方が続けやすいと感じる方が多いようです。ご自身のライフスタイルに合わせて選びましょう。
価格と品質のバランス
高価なサプリメントが必ずしも良いとは限りませんが、極端に安価なものは成分含有量が少なかったり、品質管理に疑問があったりする可能性も否定できません。
価格だけでなく、成分量、安全性、製造方法などを総合的に比較し、納得できるものを選びましょう。
膝に良いとされるその他の成分
グルコサミンやコンドロイチン以外にも、膝の健康維持に役立つとされる成分があります。ここでは、注目されているいくつかの成分を紹介します。
プロテオグリカン
プロテオグリカンは、糖とタンパク質の複合体で、軟骨の主要な構成成分の一つです。ヒアルロン酸やコラーゲンとともに、軟骨の構造と機能を維持する上で重要な役割を果たしています。
鮭の鼻軟骨などから抽出されることが多く、高い保水力を持つことが特徴です。
プロテオグリカンの特徴と働き
プロテオグリカンは、スポンジのように水分を保持し、軟骨に弾力性と衝撃吸収能力を与えます。また、軟骨細胞の働きをサポートし、新しい軟骨成分の生成を促す作用も期待されています。
「非変性」のプロテオグリカンは、その構造を保ったまま体内に届きやすいとされています。
MSM(メチルスルホニルメタン)
MSMは有機硫黄化合物の一種で、体内のコラーゲンやケラチンといったタンパク質の生成に必要な硫黄を供給します。関節や軟骨、皮膚、髪など、体の様々な組織に存在しています。
炎症を抑える働きや、痛みを和らげる効果が期待され、スポーツ選手などにも利用されています。
MSMの特徴と働き
MSMは、関節の炎症や痛みの軽減、柔軟性の向上に役立つとされています。また、グルコサミンやコンドロイチンと併用することで、相乗効果が期待できるという報告もあります。
穀物や緑黄色野菜、牛乳などにも微量に含まれていますが、サプリメントで効率的に摂取することが一般的です。
ビタミン・ミネラル類
特定のビタミンやミネラルも、膝の健康維持に関与しています。バランスの取れた食事を基本としつつ、必要に応じてサプリメントで補うことを検討しても良いでしょう。
膝の健康に関連するビタミン・ミネラル
栄養素 | 主な働き・関連性 | 多く含む食品例 |
---|---|---|
ビタミンC | コラーゲンの生成を助ける | 果物、野菜(パプリカ、ブロッコリー) |
ビタミンD | カルシウムの吸収を促進、骨の健康維持 | 魚介類(サケ、サンマ)、きのこ類 |
カルシウム | 骨の主要な構成成分 | 乳製品、小魚、緑黄色野菜 |
マグネシウム | カルシウムの働きを助ける、筋肉の収縮に関与 | 海藻類、ナッツ類、豆類 |
膝の健康に関連するビタミン
ビタミンCはコラーゲンの合成に必要です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康に寄与します。ビタミンEには抗酸化作用があり、細胞の損傷を防ぐ働きが期待されます。
膝の健康に関連するミネラル
カルシウムは骨の主成分であり、マグネシウムはカルシウムの働きを調整します。亜鉛は細胞の成長や修復に関わり、セレンは抗酸化作用を持つミネラルです。
これらのミネラルもバランス良く摂取することが大切です。
サプリメント利用時の注意点
膝に良いとされるサプリメントも、使い方を誤ると期待した効果が得られないばかりか、体調を崩す可能性もゼロではありません。利用する際にはいくつかの注意点を守りましょう。
あくまで食事の補助として
サプリメントは、日々の食事では不足しがちな栄養素を補うためのものです。健康の基本はバランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠であることを忘れないでください。
バランスの取れた食事が基本
サプリメントを摂取しているからといって、食事がおろそかになっては意味がありません。主食、主菜、副菜をそろえ、多様な食品から栄養を摂ることを心がけましょう。特にタンパク質、ビタミン、ミネラルは膝の健康にも重要です。
サプリメントへの過度な期待は禁物
サプリメントは医薬品ではないため、病気の治療や痛みの即効性を期待するものではありません。
「これを飲めば全て解決する」といった過度な期待はせず、長期的な健康維持の一環として捉えましょう。
- 食事バランスを優先する
- 運動や休養も大切にする
- 即効性を求めすぎない
薬との飲み合わせ
特定の薬を服用している方がサプリメントを利用する場合、薬の効果に影響が出たり、予期せぬ副作用が現れたりする可能性があります。必ず医師や薬剤師に相談してください。
医師や薬剤師への相談
特に血液をサラサラにする薬(抗凝固薬や抗血小板薬)を服用中の方が、グルコサミンやコンドロイチン、MSMなどを摂取する場合、出血傾向が強まる可能性が指摘されています。
自己判断での併用は避け、専門家のアドバイスを受けましょう。
特に注意が必要なケース
糖尿病の治療を受けている方、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病で薬を服用中の方、その他持病のある方やアレルギー体質の方も、サプリメントの利用開始前に医師に相談することが重要です。
体質に合わない場合の対処
どんなサプリメントでも、体質や体調によっては合わないことがあります。利用中に何らかの異変を感じた場合は、速やかに対応しましょう。
異変を感じたら使用中止
サプリメントを飲み始めてから、胃腸の不快感、発疹、かゆみなどの症状が出た場合は、いったん使用を中止しましょう。多くの場合、中止すれば症状は改善します。
専門家への相談の目安
使用を中止しても症状が改善しない場合や、症状が重い場合は、医師や薬剤師に相談してください。摂取していたサプリメントを持参すると、原因究明の手助けになります。
こんな膝の悩みにはどの成分?タイプ別選び方
膝の悩みの状態や目的によって、注目したい成分も変わってきます。ここでは、いくつかのタイプ別に、どのような成分の組み合わせが考えられるか、一般的な例を紹介します。
ただし、これらはあくまで目安であり、個々の状態に合わせて専門家と相談することが大切です。
すり減りが気になる方へ
長年の使用や加齢により、膝軟骨のすり減りが気になる方には、軟骨の構成成分を補給するサポートが期待される成分が考えられます。
おすすめの成分組み合わせ例
主目的 | 注目成分1 | 注目成分2 |
---|---|---|
軟骨成分の補給サポート | グルコサミン | コンドロイチン硫酸 |
軟骨構造の維持サポート | II型コラーゲン(非変性) | プロテオグリカン |
これらの成分は、軟骨の材料となったり、その構造を維持したりする働きが期待されます。組み合わせて摂取することで、より多角的なアプローチが可能です。
スムーズな動きを求める方へ
膝の曲げ伸ばしや歩行時のスムーズさが気になる方には、関節の潤滑やクッション性に関わる成分が注目されます。
おすすめの成分組み合わせ例
主目的 | 注目成分1 | 注目成分2 |
---|---|---|
関節の潤滑性サポート | ヒアルロン酸 | MSM |
クッション性維持サポート | コンドロイチン硫酸 | プロテオグリカン |
ヒアルロン酸は関節液の主成分であり、MSMは柔軟性をサポートすると言われています。コンドロイチンやプロテオグリカンは軟骨の保水性に関わります。
日常的な違和感を軽減したい方へ
立ち上がりや階段などで軽い違和感を感じ始めた方には、炎症を抑える働きや、組織の修復をサポートする成分が考えられます。
おすすめの成分組み合わせ例
主目的 | 注目成分1 | 注目成分2 |
---|---|---|
炎症緩和サポート | MSM | ボスウェリアセラータ |
組織修復サポート | II型コラーゲン | ビタミンC |
ボスウェリアセラータはインドの伝統医学で用いられるハーブで、炎症を抑える働きが期待されます。ビタミンCはコラーゲンの生成を助けます。
これらの成分を組み合わせることで、日常的な膝の快適さをサポートすることが期待できます。
膝の健康維持のためにサプリメント以外でできること
サプリメントはあくまで補助的な役割です。膝の健康を長期的に維持するためには、日常生活での心がけも非常に重要です。ここでは、サプリメント以外でできるセルフケアについて解説します。
適度な運動の習慣化
膝周りの筋力を維持・向上させることは、膝関節を安定させ、負担を軽減するために大切です。ただし、膝に過度な負担をかける運動は逆効果になることもあります。
膝に負担の少ない運動の種類
水中ウォーキングや水泳は、浮力によって膝への負担を減らしながら筋力アップが期待できます。
また、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えるストレッチや軽い筋力トレーニングも効果的です。自転車こぎも、サドルの高さを適切に調整すれば膝に優しい運動です。
膝に負担の少ない運動例とポイント
運動の種類 | 期待できる効果 | 実施時のポイント |
---|---|---|
水中ウォーキング | 筋力維持、有酸素運動 | 正しいフォームで、無理のない範囲で |
太もも上げ運動(椅子に座って) | 大腿四頭筋の強化 | ゆっくりと行い、膝を伸ばしきる |
自転車エルゴメーター | 膝への負荷が少ない有酸素運動 | サドルを高めに調整、軽い負荷で |
運動時の注意点
運動を始める前には必ずウォーミングアップを行い、運動後にはクールダウンをしましょう。痛みを感じる場合は無理をせず、運動の種類や強度を見直すことが大切です。
不安な場合は、医師や理学療法士に相談しましょう。
体重コントロールの重要性
体重が増加すると、その分だけ膝への負担も大きくなります。適正体重を維持することは、膝の健康を守る上で非常に重要です。
膝への負担と体重の関係
前述の通り、体重が1kg増えるだけで、歩行時には約3kg、階段昇降時には約7kgもの負荷が膝にかかるとされています。
体重をコントロールすることで、日常的な膝への負担を大幅に軽減できます。
健康的な体重維持の方法
急激なダイエットは体に負担をかけるため、バランスの取れた食事と適度な運動を組み合わせ、時間をかけてゆっくりと減量・維持することが推奨されます。
摂取カロリーと消費カロリーのバランスを意識しましょう。
生活習慣の見直し
日々の何気ない動作や習慣が、膝に影響を与えていることがあります。生活習慣を見直すことも、膝ケアの一環です。
正しい姿勢を意識する
猫背や反り腰など、悪い姿勢は体のバランスを崩し、膝に余計な負担をかけることがあります。立っている時も座っている時も、背筋を伸ばし、正しい姿勢を意識しましょう。
膝を冷やさない工夫
膝が冷えると血行が悪くなり、痛みを感じやすくなることがあります。特に寒い季節や冷房の効いた室内では、サポーターやひざ掛けなどを利用して膝を保温するよう心がけましょう。
入浴で温めるのも効果的です。
- 長時間の同じ姿勢を避ける
- 重い荷物の持ち方に注意する
- 適切な靴を選ぶ
よくある質問(Q&A)
膝のサプリメントに関して、多くの方が抱く疑問についてお答えします。
サプリメントはいつ飲むのが効果的ですか?
サプリメントの摂取タイミングについては、製品によって推奨される時間が異なる場合がありますが、一般的には胃腸への負担を考慮して食後に飲むことがすすめられることが多いです。消化吸収を助ける意味合いもあります。
特定の指示がない場合は、ご自身の生活リズムに合わせて、毎日同じ時間帯に飲むようにすると習慣化しやすく、飲み忘れを防ぐことにもつながります。大切なのは、毎日継続して摂取することです。
効果はどのくらいで実感できますか?
サプリメントは医薬品とは異なり、効果の現れ方には個人差が大きいです。
体質や生活習慣、悩みの程度によっても異なりますが、一般的には数週間から数ヶ月程度、継続して摂取することで変化を感じ始める方が多いようです。
焦らず、じっくりと体と向き合いながら続けてみることが大切です。3ヶ月から半年程度を目安に、変化が見られない場合は、種類を変えたり、専門家に相談したりすることを検討しても良いでしょう。
複数のサプリメントを併用しても大丈夫ですか?
基本的には、それぞれのサプリメントの推奨量を守っていれば問題ないことが多いですが、成分が重複していたり、相互作用を起こす可能性もゼロではありません。
特に、同じような目的のサプリメントを複数摂取すると、特定の成分を過剰摂取してしまうリスクがあります。
併用を考える場合は、成分表示をよく確認し、不明な点や心配な点があれば、医師、薬剤師、またはメーカーに相談することをおすすめします。自己判断での安易な併用は避けましょう。
妊娠中や授乳中に飲んでも良いですか?
妊娠中や授乳中は、お母さんと赤ちゃんの両方にとって非常にデリケートな時期です。多くのサプリメントは、この期間中の安全性に関する十分なデータが確立されていません。
そのため、基本的には妊娠中・授乳中のサプリメント摂取は、自己判断で行わず、必ずかかりつけの医師に相談してください。
医師の指示がない限り、摂取は控えるのが賢明です。特定の栄養素(葉酸など)については医師から摂取を勧められることもありますが、それ以外のサプリメントについては慎重な判断が求められます。
以上
参考文献
LIU, Xiaoqian, et al. Dietary supplements for treating osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis. British journal of sports medicine, 2018, 52.3: 167-175.
STRAND, Vibeke, et al. Safety and efficacy of US-approved viscosupplements for knee osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis of randomized, saline-controlled trials. Journal of pain research, 2015, 217-228.
ROVATI, Lucio C.; GIROLAMI, Federica; PERSIANI, Stefano. Crystalline glucosamine sulfate in the management of knee osteoarthritis: efficacy, safety, and pharmacokinetic properties. Therapeutic advances in musculoskeletal disease, 2012, 4.3: 167-180.
CHARLESWORTH, Jonathon, et al. Osteoarthritis-a systematic review of long-term safety implications for osteoarthritis of the knee. BMC musculoskeletal disorders, 2019, 20: 1-12.
YANG, Wei, et al. The efficacy and safety of disease-modifying osteoarthritis drugs for knee and hip osteoarthritis—a systematic review and network meta-analysis. Journal of General Internal Medicine, 2021, 36: 2085-2093.
ZENG, Liuting, et al. The efficacy and safety of Curcuma longa extract and curcumin supplements on osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis. Bioscience reports, 2021, 41.6: BSR20210817.
LI, Juan, et al. The effectiveness and safety of acupuncture for knee osteoarthritis: an overview of systematic reviews. Medicine, 2019, 98.28: e16301.
AWEID, Osama, et al. Treatment modalities for hip and knee osteoarthritis: A systematic review of safety. Journal of Orthopaedic Surgery, 2018, 26.3: 2309499018808669.
RUTJES, Anne WS, et al. Viscosupplementation for osteoarthritis of the knee: a systematic review and meta-analysis. Annals of internal medicine, 2012, 157.3: 180-191.
GALLAGHER, Brian, et al. Chondroprotection and the prevention of osteoarthritis progression of the knee: a systematic review of treatment agents. The American journal of sports medicine, 2015, 43.3: 734-744.
Symptoms 症状から探す
