足立慶友医療コラム

今回は当院での外傷対応についての中で行なっている、『テーピング・バンテージ』の中のテーピングについて説明していきます。

今回の10秒まとめ

① テーピングとは、解剖学的な構造および外傷・障害発生機転などに沿って身体の一部に粘着テープ、伸縮性テープを貼ったり巻いたりすることで運動器の機能をサポートし外傷予防を行うことです。

② テーピングを行う目的は、1)外傷予防・2)応急処置・3)再発予防、の3つに大別されます。

② テーピングの効果は 、1)特定の関節可動の制限・2)圧迫・3)患部固定・4)精神的安心感、の4つが挙げられます。

③ テーピングを巻く際には、1)循環障害・2)神経障害・3)着用時間に注意が必要です。

④ 外傷受傷後には、可能な限り早期に接骨院ではなくクリニックや病院などの医療機関を受診するようにしましょう。

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テーピングとは

プロのスポーツ選手が試合中に手首や膝など、身体の様々な部分に巻いているのをよく見ると思います。

テーピングとは、解剖学的な構造および外傷・障害発生機転などに沿って身体の一部に粘着テープ、伸縮性テープを貼ったり巻いたりすることです。これにより、運動器の機能をサポートし外傷予防を行うことを目的としております。

テーピングの目的

なぜ、色んなスポーツ選手がよく巻いているのでしょうか。その目的は何なのだろうかと疑問に思う方もいると思います。

上述しましたが、テーピングの目的を細かく分けると下記の3つに分けられます。

①外傷の予防

 実際に外傷はないが、巻いた部位に外傷が起こらないようにするテーピングです。

 例)足首の捻挫、突き指など

②応急処置

 実際に外傷が発生してしまった直後に患部を固定し、患部を安静に保つためのテーピングです。

③再発の予防

 以前に外傷を有した部位に対し、再度同じような外傷が起こらないように防止するためのテーピングです。

テーピングの効果

実際に、テーピングを巻くことで得られる効果があります。

①特定の関節の動きを任意に制限する

 外傷の原因となってしまう関節の特定の動きを制限することで、靭帯などへの牽引張力を減らすことが来ます。大切なことは、特定の動きにのみ制限をかけ、ほかの動きには制限をかけないようにすることです。

 ポイントとして、どの動きを制限したいのか、それ以外の動きを制限せずに考え、貼る場所や方向、強さを決めることです。

②圧迫する

 全体的な圧迫はもちろん、部分的な圧迫もテーピングで行うことができます。

 肉離れや太ももの打撲に対するテーピングとして有効です。

③痛みを和らげる

 関節を固定して動きを制限したり、圧迫することによって一時的に痛みを和らげることができる場合があります。

しかし、テーピングを巻いたからといって治るわけではなく、あくまでも一時的に痛みを和らげているだけですので、その後しかるべき治療を行うようにしましょう。

④精神的な支えとなる

 実際にテーピングを巻くことによって、「もう一度同じ怪我を繰り返してしまうんじゃないか」などの再発に対する不安感を軽減することができます。

テーピングの注意点

テーピング巻くと上記のような効果が得られる一方で、テーピングを巻く際に注意しなければいけないことがあります。

①循環障害・筋腱障害

 テーピングを無造作に巻いてしまうと、循環障害や筋腱障害を引き起こしてしまう可能性があります。

 そのため、圧迫の加減やテープが食い込まないよう注意しましょう。

 爪を押し爪母の色調変化(爪を圧迫し、赤→黄色に変化するかどうか)を確認することで循環障害の有無を確認するようにしてください。

②神経障害

 テーピングによって神経を圧迫していないか確認する必要があります。

 巻き終わった後に皮膚の感覚を確認するようにしてください。

③皮膚への影響

 テーピングを皮膚に直接貼る場合、水ぶくれやかぶれ、湿疹などが出てしまうことがあるため注意しましょう。

④時間

 テーピングは巻いたからといってずっと効果が続くわけではないので適度に外すようにしましょう。

また、残念ながら怪我をされてしまった場合は、可能な限り早急に医療機関を受診するようにしましょう。

その際に、どうしても周りに医療機関がない場合を除き、接骨院へ行くことはお勧めしません。接骨院は医療機関ではありません。ご注意ください。

怪我の後の早期復帰には適切は安静・治療とリハビリテーションが必要です。

ぜひ一度当院までご相談ください。

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当院のご紹介

整形外科の診療に必要な設備が整った診療所

当院は、各種専門領域を持った医師の診療に加え、大学病院と同様の医療機器を有し、かつ、理学療法士・作業療法士によりリハビリテーションも積極的におこなっている診療所です。また、併設の慶友整形外科脊椎関節病院では手術加療も行なっております。

そのため当院では、整形外科疾患におけるほぼ全ての治療を提供することができます。

初めての患者さまへ当院のご紹介

当院の『7つの特徴』や『ミッション』についてご案内いたします。

各部門の専門家が集まった特殊外来を設置

当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。

整形外科のご案内

手や足が痺れる、膝や股関節は痛い、背中が曲がってきたなどの症状でお困りの方へ。

都内最大級のリハビリ室を完備

患者様の健康を取り戻すため、当院ではリハビリテーションに力を入れております。

国家資格を有するセラピスト達が、責任を持って治療を行います。

リハビリテーション科のご案内

腰が痛い、姿勢が悪い、歩くとふらつくなどの症状でお困りの方へ。

交通事故診療に強い整形外科専門医が診察

不幸にも交通事故に遭われた患者様の多くは、「事故のことは保険屋さんに聞けば良いが、体の不調をどこに相談すれば良いのかわからない」という悩みを抱えていらっしゃいます。

当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。

交通事故にあわれた方へ

当院は、整形外科専門医が交通事故治療を行う医療機関です。

Author

岡崎翔太

健康運動実践指導者
JATI-ATI

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