目次
今回の10秒まとめ
①足根管症候群とは、歩いてる時や立っている時に、足裏にしびれや痛みなどの神経症状が出現する疾患です。
②足根管とは、足関節の内側に存在する、神経・血管が通る道のことです。
③足根管に負担がかかり続けると、神経が圧迫され痺れなどの症状を発症します。
④足根管症候群の症状は、しびれや痛み、何かがまとわりついているような感じ(感覚障害)などの神経症状です。
④足根管症候群は、内くるぶしの下を叩くか触ると末端の違和感(ティネル徴候)が出現します。
⑤足根管症候群の治療は、薬物療法や運動療法を行っていきます。
⑥リハビリでは、運動療法やインソール処方を行い、症状の改善を図ります。
⑦保存療法で症状が改善しない場合には、手術治療も選択されます。
⑧神経症状の痛みから運動への不快感が強くリハビリテーションが難渋する場合もあります。
足根管症候群とは
「足根管症候群」って聞いたことありますか?あまり聞いたことがない人が多いと思います。
足根管症候群とは、歩いてる時や立っている時に、足の内側から足裏にかけてしびれや痛みなどの神経症状が出現する疾患です。
足根管とは、上記の図にある内くるぶし部分の狭いトンネルのことを指します。このトンネルには、神経や血管が一緒に走っていることが分かります。
足根管症候群の原因
足根管症候群の原因は、足の内くるぶしに負担がかかり続け、神経を圧迫してしまうことによるものです。
足根管には、神経・血管が一緒に走っており、神経が傷みやすい構造になっています。
原因の例を挙げると、
・捻挫などで靭帯を損傷した
・事故や怪我による炎症
などがあげられます。足根管症候群は、上記のように発症する原因が様々なので、筋力低下や足関節運動の異常があればその異常を優先的に解決していく必要があります。
足根管症候群の症状
足根管症候群の症状は、しびれや痛み、足を着くと何かがまとわりついているような感じ(感覚障害)などの神経症状です。
症状が出現する部位としては、足の内側から足裏に多く認められますが、他の部位にもしびれが出現することもあります。前述した通り立っている時や歩行時に症状が出現します。
逆に安静にしているときは、症状がないなど体重をかけることで悪化することが特徴的です。
足根管症候群の診断
足根管症候群の診断は、痛みやしびれの部位、受傷機転を確認し、原因や症状があるかどうかを診ていきます。
内くるぶしの下を叩くかまたは触ると、末端の違和感(ティネル徴候)が出現します。
また上記の身体所見に加えて電気診断検査で結果が認められれば,足根管症候群の診断の可能性が非常に高くなります。加えて慢性的に長期間続く足裏や踵の痛みもまた,神経の圧迫が考えられます。
上記を考慮して確定診断を行っていきます。
足根管症候群の治療
保存療法では、薬物療法や運動療法を行っていきます。
足を後ろから見た時に上の図の状態だと、内側が伸ばされるようなストレスがかかり足根菅が圧迫されます。
この状態は、内側の組織が硬くなっていたり腓骨筋群という外側の筋肉の機能不全が予想されます。
また筋力低下や可動域以外の原因と治療としては、以下のように対処することが重要と考えられます。
①浮腫みによる神経圧迫:就寝時に足を高くしたり足部の運動で浮腫みの改善を図る
②骨折後の出血や組織の癒着:周囲の組織を徒手的に動かしていく
③筋肉ではなく骨の位置関係の不良:インソール
足根管症候群の治療は、保存的治療で症状が改善しない場合、手術治療も選択されます。
手術治療では、神経を圧迫している組織を取り除くことで神経の圧迫を解除し、症状の改善をはかります。
まとめ
当院のご紹介
各部門の専門家が集まった専門外来を設置
当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。
他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。
手や足が痺れる、膝や股関節は痛い、背中が曲がってきたなどの症状でお困りの方へ
都内最大級のリハビリ室を完備
患者様の健康を取り戻すため、当院ではリハビリテーションに力を入れております。
国家資格を有するセラピスト達が、責任を持って治療を行います。
腰が痛い、姿勢が悪い、歩くとふらつくなどの症状でお困りの方へ
交通事故診療に強い整形外科専門医が診察
不幸にも交通事故に遭われた患者様の多くは、「事故のことは保険屋さんに聞けば良いが、体の不調をどこに相談すれば良いのかわからない」という悩みを抱えていらっしゃいます。
当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。
当院は、整形外科専門医が交通事故治療を行う医療機関です。