本記事は、2022.6.29に足立慶友整形外科で行われた地域勉強会の内容を記事したものです。
その③についてもぜひご覧ください。
目次
膝に水が溜まった時は抜くべき?
膝に水が溜まった時は以下の2つの理由から、水を抜くべきと考えています。
- 膝に溜まった水の中には有害物質がいっぱい入っている
- 膝に溜まった水の性状を知ることで診断につながる
水を抜くことで痛みなどの症状も緩和することがあるので、水が溜まった場合は適宜抜くようにしましょう。
また、水を抜いても癖になることはありません。
水が溜まるのは、溜まる原因があるからであり、その原因を取り除かない限りまた水は溜まってしまいます。
手術をするべきタイミングとは?
当院では、下記の状況の場合に手術を進めています。
- 保存療法を行なっても症状が改善しない場合
- 膝の痛みのために動けず、寝たきりになってしまいそうな場合
上記のような状態の時は、ぜひ膝専門外来をご受診ください。
手術的治療法
当院でも変形性膝関節症に対して、下記の2つの手術療法を行なっております。
人工関節置換術
人工膝関節置換術は、大腿骨と脛骨の部分はコバルトクロム合金で、半月板の部分は超高分子ポリエチレンで置き換える手術です。
この人工膝関節置換術には①全置換術、②部分置換術、の2種類があります。
膝関節の内側も外側も傷んでいる場合は全置換術を、内側のみが傷んでいる場合は部分置換術を選択します。
近年、人工膝関節置換術の手術件数は増えてきております。
その理由には、①置き換える金属やポリエチレンなどの品質が向上していること、②手術手技も向上していること、が挙げられます。
そのため、手術後の約80%の患者様に満足をいただく手術療法となっております。
高位脛骨骨切り術
若年の患者様で、人工膝関節置換術を選択するには早い患者様には、高位脛骨骨切り術を選択する場合もあります。
その⑤に続く。