足立慶友医療コラム

股関節周辺の解剖学的構造|痛みとの関連性

2025.07.27

股関節の痛みや違和感に悩んでいませんか。その不調の原因を理解するためには、まず股関節がどのような構造をしているのかを知ることが大切です。

この記事では、股関節周辺の解剖学的な構造を、骨、軟骨、靭帯、筋肉といった要素に分けて詳しく解説します。

それぞれの組織がどのような役割を持ち、どのように連携して私たちのスムーズな動きを支えているのかを明らかにします。

さらに、これらの構造がなぜ痛みの原因となるのか、その関連性についても深く掘り下げていきます。ご自身の体の仕組みを知り、不調と向き合うための一助としてください。

股関節の基本構造と全体像

私たちの体の中でも特に重要な関節の一つである股関節。

ここでは、股関節が体のどの部分にあり、どのような基本的なつくりをしているのか、そしてなぜその構造を理解することが股関節の健康を守る上で重要なのかを解説します。

複雑に見える人体の仕組みを、一つひとつ丁寧に見ていきましょう。

人体の要「股関節」とは

股関節は、骨盤と太ももの骨(大腿骨)をつなぐ、体の中で最も大きな関節です。

体重を支えながら、歩く、走る、座る、立つといった日常の基本的な動作を可能にする、まさに人体の要といえる部分です。

球関節(きゅうかんせつ)という形状をしており、骨盤側のお椀のような窪み(寛骨臼)に、大腿骨の先端にあるボール状の部分(大腿骨頭)がはまり込む構造になっています。

この形状のおかげで、股関節は非常に広い範囲の動きができます。

股関節が担う重要な機能

股関節の役割は多岐にわたります。主な機能は、体を安定させる「支持性」と、脚を様々な方向に動かす「可動性」の二つです。

立っている時や歩いている時には、上半身の重さを一手に引き受け、両足に均等に分散させることで、安定した姿勢を保ちます。

同時に、脚を前後、左右、そして回すといった複雑な動きを可能にし、私たちの活動的な生活を支えています。

股関節の主な役割

機能内容重要性
体重支持立位や歩行時に上半身の重さを支える。体の安定性の基盤となる。
動作の起点歩行、走行、屈伸などあらゆる脚の動きの起点となる。日常の活動性を確保する。
衝撃吸収歩行や走行時に地面から伝わる衝撃を和らげる。体への負担を軽減する。

なぜ股関節の構造を知ることが大切か

股関節に痛みや不調を感じたとき、その原因がどこにあるのかを考える上で、解剖学的な知識は大きな助けとなります。

例えば、痛みの原因が骨にあるのか、軟骨のすり減りなのか、あるいは周囲の筋肉の硬さにあるのかを区別するヒントになります。

構造を理解することで、なぜ特定の動きで痛みが出るのか、どのようなケアが有効なのかを論理的に考えることができます。

この知識は、ご自身の体と向き合い、健康な状態を長く維持していくための第一歩です。

股関節を形作る骨格要素

股関節の土台となるのは、骨盤の骨と大腿骨です。この二つの骨が精巧に組み合わさることで、安定性と可動性を両立しています。

ここでは、股関節を構成する主要な骨である「寛骨臼」と「大腿骨頭」に焦点を当て、それぞれの形状や役割について詳しく見ていきます。

ソケットとしての寛骨臼

寛骨臼(かんこつきゅう)は、骨盤の側面にあるお椀のような形をしたくぼみで、股関節の「ソケット」の役割を果たします。

このソケットに大腿骨頭が収まることで、安定した関節を形成します。寛骨臼の深さや大きさには個人差があり、その形状が股関節の安定性に大きく影響します。

特に、寛骨臼のくぼみが浅い「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」という状態では、大腿骨頭の被りが浅くなるため、関節が不安定になりやすく、将来的に軟骨がすり減りやすい傾向があります。

ボールとしての大腿骨頭

大腿骨頭(だいたいこっとう)は、太ももの骨である大腿骨の最上部にある球状の部分です。寛骨臼というソケットにはまり込む「ボール」の役割を担います。

この滑らかな球状の表面は、関節軟骨というクッション組織で覆われており、摩擦の少ないスムーズな動きを可能にしています。

大腿骨頭のすぐ下には「大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)」という細くなった部分があり、ここは構造的に負荷がかかりやすく、高齢者の転倒などで骨折しやすい部位としても知られています。

寛骨臼と大腿骨頭の役割

骨の名称形状主な役割
寛骨臼お椀状のくぼみ(ソケット)大腿骨頭を受け止め、関節を安定させる。
大腿骨頭球状(ボール)寛骨臼の中を滑らかに動き、可動性を生み出す。

骨の形状と個人差

寛骨臼の被りの深さや、大腿骨頭の大きさ、大腿骨頚部の角度など、股関節を構成する骨の形状には生まれつきの個人差があります。

これらの個人差は、必ずしもすぐに問題を引き起こすわけではありませんが、長期的に見ると股関節の負担のかかり方に影響を与えることがあります。

ご自身の骨格の特徴を知ることは、将来的な不調を予防する上で役立つ場合があります。

関節の安定性を高める軟骨と関節唇

骨と骨が直接こすれ合うのを防ぎ、滑らかな動きを実現するために、股関節には「関節軟骨」と「関節唇」という重要な組織が存在します。

これらは衝撃を吸収し、関節を安定させるクッションのような役割を担っています。ここでは、これらの軟部組織の構造と機能、そして損傷した場合に何が起こるのかを解説します。

衝撃を吸収する関節軟骨

関節軟骨は、寛骨臼と大腿骨頭の表面を覆っている、厚さ数ミリの滑らかで弾力性のある組織です。硝子軟骨(しょうしなんこつ)とも呼ばれます。

歩いたり走ったりする際に股関節にかかる衝撃を吸収し、骨への負担を和らげるクッションの役割を果たします。

また、非常に摩擦係数が低いため、関節がスムーズに動くことを可能にしています。この関節軟骨には血管や神経が通っていないため、一度すり減ってしまうと自然に再生することは困難です。

関節軟骨の主成分

成分割合役割
水分約70-80%弾力性と衝撃吸収能力を担う。
II型コラーゲン約10-20%軟骨の形を保つ線維性の骨格を形成する。
プロテオグリカン約5-10%水分を保持し、軟骨の弾力性を生み出す。

関節を深くする関節唇の役割

関節唇(かんせつしん)は、寛骨臼の縁を取り囲むように付着している線維軟骨組織です。

このリング状の組織があることで寛骨臼の深さが増し、大腿骨頭をより安定して包み込むことができます。これにより、関節の安定性が高まり、脱臼を防ぎます。

また、関節唇は関節内の圧力を均等に分散させたり、関節液を密封して潤滑作用を高めたりする役割も担っています。関節の吸盤のような働きをイメージすると分かりやすいかもしれません。

関節唇損傷が引き起こす問題

スポーツ活動や日常生活の繰り返しの動作で、この関節唇に亀裂が入ったり、断裂したりすることがあります。これを関節唇損傷と呼びます。

関節唇が損傷すると、股関節の安定性が低下するだけでなく、痛みや「ひっかかり感」といった症状が現れることがあります。

損傷した部分が関節に挟まることで、クリック音や痛みを引き起こすのです。放置すると、関節軟骨へのダメージが広がる可能性もあります。

股関節を包み支える関節包と靭帯

股関節は、関節包(かんせつほう)という袋状の組織で全体が包まれ、さらにその周りを強靭な靭帯(じんたい)が補強しています。

これらの組織が、股関節が正常な範囲を超えて動きすぎないように制御し、安定性を保っています。ここでは、関節を保護する関節包と、それを支える靭帯の役割について詳しく見ていきます。

関節を保護する関節包

関節包は、股関節全体を包み込んでいる線維性の膜でできた袋です。外側は丈夫な線維膜、内側は滑膜(かつまく)という薄い膜の二重構造になっています。

この滑膜からは、関節の潤滑油の役割を果たす「関節液」が分泌され、関節軟骨に栄養を供給し、動きを滑らかにしています。

関節包は、関節を外部の衝撃から守るとともに、関節液を内部に保持する重要な役割を担っています。

強靭な靭帯による補強

関節包の外側は、複数の非常に強靭な靭帯によって補強されています。

これらの靭帯は、骨盤と大腿骨を結びつけ、股関節が過度に伸びたり、捻じれたりするのを防ぐ、いわば「天然のサポーター」です。

立っているだけでも、これらの靭帯が緊張することで、筋肉の過剰な働きなしに姿勢を保つことができます。

この強固な靭帯構造のおかげで、股関節は大きな可動域を持ちながらも、高い安定性を維持できるのです。

股関節の主要な靭帯

靭帯の名称位置主な機能
腸骨大腿靭帯関節の前面股関節の過度な伸展(後ろへの反りすぎ)を防ぐ。
恥骨大腿靭帯関節の前下面股関節の過度な外転(開きすぎ)を防ぐ。
坐骨大腿靭帯関節の後面股関節の過度な内旋(内側への捻じり)を防ぐ。

靭帯が緩むとどうなるか

事故による外傷や、繰り返される特定の動作によって靭帯が伸びてしまうと、関節の支持性が低下します。靭帯が緩むと、関節の安定性が損なわれ、いわゆる「関節がぐらつく」状態になります。

この不安定性が、関節軟骨や関節唇への異常なストレスを生み、長期的に痛みの原因となることがあります。

股関節の動きを生み出す筋肉群

股関節を実際に動かしているのは、その周囲を取り巻く数多くの筋肉です。

これらの筋肉がバランス良く働くことで、私たちは歩いたり、しゃがんだりといった複雑な動作をスムーズに行うことができます。

ここでは、股関節の動きに関わる主要な筋肉を、その位置と働きによって分類し、解説していきます。

前面の筋肉(屈曲筋群)

股関節の前面にある筋肉は、主に太ももを前に持ち上げる「屈曲」という動きを担います。

代表的な筋肉は、背骨から大腿骨にかけて付着する「腸腰筋(ちょうようきん)」や、骨盤から膝下まで伸びる「大腿直筋(だいたいちょっきん)」です。

これらの筋肉は、歩行時に足を前に振り出したり、階段を上ったりする際に重要な役割を果たします。

長時間のデスクワークなどでこれらの筋肉が硬くなると、股関節の前面に痛みを感じたり、腰痛の原因になったりすることがあります。

股関節前面の主な筋肉

筋肉名起始停止
腸腰筋腰椎、腸骨大腿骨(小転子)
大腿直筋骨盤(下前腸骨棘)膝蓋骨、脛骨

後面の筋肉(伸展筋群)

股関節の後面、つまりお尻にある筋肉は、脚を後ろに蹴り出す「伸展」という動きを担当します。最も大きく強力な筋肉が「大殿筋(だいでんきん)」です。

立ち上がりや歩行、走行時に地面を力強く蹴るために働きます。また、太ももの裏側にある「ハムストリングス」も股関節の伸展を助けます。

これらの筋肉の機能が低下すると、推進力が弱まり、歩行が不安定になることがあります。

股関節後面の主な筋肉

筋肉名主な働き関連する動作
大殿筋股関節の伸展、外旋立ち上がる、歩く、走る
ハムストリングス股関節の伸展、膝の屈曲地面を蹴る、走る

側面の筋肉(外転筋群)

股関節の側面にある筋肉は、脚を横に開く「外転」という動きに関わります。特に重要なのが「中殿筋(ちゅうでんきん)」と「小殿筋(しょうでんきん)」です。

これらの筋肉の最も大切な役割は、歩行時に片足で立った際に、骨盤が傾かないように支えることです。

この筋肉が弱ると、歩行時に体が左右に揺れる「トレンデレンブルグ歩行」という特徴的な歩き方になり、股関節や腰に負担がかかります。

内側の筋肉(内転筋群)

太ももの内側には、脚を閉じる「内転」の動きを担う筋肉群(内転筋群)があります。これらの筋肉は、歩行時に脚が外に流れすぎないように制御し、安定した歩行をサポートします。

また、スポーツにおける方向転換など、素早い動きにも重要です。内転筋群が硬くなると、股関節の付け根(鼠径部)に痛みを感じることがあります。

股関節周辺の神経と血管

股関節の機能は、筋肉や骨だけでなく、それらに指令を送り、栄養を供給する神経と血管によっても支えられています。

神経が正常に働くことで感覚や運動が可能になり、血管が十分な血液を届けることで組織は健康を保ちます。ここでは、股関節の機能に深く関わる神経と血管の役割について解説します。

感覚と運動を伝える神経

股関節周辺には、いくつかの重要な神経が走行しています。これらの神経は、脳からの「動かせ」という指令を筋肉に伝え、筋肉を収縮させます。

同時に、皮膚や関節からの感覚情報(痛み、圧迫感、位置など)を脳に送り返す役割も担っています。

この情報のやり取りがなければ、私たちは自分の脚がどこにあるのかも分からず、スムーズに動かすことはできません。

股関節に関連する主な神経

股関節の動きや感覚に特に関係が深いのは、「大腿神経」「坐骨神経」「閉鎖神経」などです。

  • 大腿神経: 主に股関節の前面を支配し、太ももを持ち上げる筋肉(大腿四頭筋など)に指令を送ります。
  • 坐骨神経: 人体で最も太く長い神経で、お尻から太ももの後面を通り、膝から下へと伸びています。お尻の筋肉(大殿筋など)やハムストリングスを支配します。
  • 閉鎖神経: 主に太ももの内側の筋肉(内転筋群)を支配します。

これらの神経が何らかの原因で圧迫されたり損傷したりすると、痛みやしびれ、筋力低下といった症状が現れます。

組織に栄養を届ける血管網

股関節周辺の骨や筋肉、その他の組織は、血管を通じて送られてくる酸素や栄養素によって生命活動を維持しています。

特に大腿骨頭は、比較的限られた血管から栄養供給を受けているという特徴があります。主な栄養血管は、大腿骨頚部を通って大腿骨頭へと入っていきます。

大腿骨頭への血流

血管の経路特徴重要性
外側大腿回旋動脈大腿骨頭への主要な栄養血管。この血流が途絶えると骨壊死のリスクがある。
内側大腿回旋動脈外側大腿回旋動脈を補完する。側副血行路として機能する。

血流障害がもたらす影響

何らかの原因で大腿骨頭への血流が滞ると、骨の組織が死んでしまう「大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)」という深刻な状態に陥ることがあります。

骨が壊死すると、その部分の強度が低下し、体重を支えきれずに潰れてしまうことがあります。このことにより、強い痛みや関節の機能障害を引き起こします。

解剖学的構造から理解する股関節の痛み

これまで見てきた股関節の様々な構成要素は、それぞれが痛みの原因となり得ます。

ここでは、代表的な股関節の痛みや不調が、どの解剖学的構造の問題と関連しているのかを具体的に結びつけて解説します。

ご自身の痛みの特徴と照らし合わせながら、原因を探るヒントにしてください。

軟骨のすり減りと痛み(変形性股関節症)

加齢や体重の増加、臼蓋形成不全といった要因により、長年負担がかかり続けると、クッションの役割をしていた関節軟骨が徐々にすり減っていきます。

これが「変形性股関節症」です。初期段階では、軟骨が薄くなるだけで痛みは軽微ですが、進行すると軟骨が失われ、骨同士が直接こすれ合うようになります。

この骨の摩擦や、それに伴う関節の炎症が、強い痛みを引き起こします。また、骨の変形(骨棘:こつきょく)が生じることも痛みの原因となります。

筋肉のアンバランスと痛み

股関節周囲の筋肉は、互いに協力し合って関節を安定させています。

しかし、日常生活の癖や特定のスポーツ動作の繰り返しにより、一部の筋肉が過剰に使われて硬くなったり、逆に一部の筋肉が弱くなったりすることがあります。

  • 前面の筋肉(腸腰筋など)の硬さ
  • 側面の筋肉(中殿筋など)の弱さ
  • 後面の筋肉(大殿筋など)の機能低下

このような筋肉のアンバランスは、関節の正常な動きを妨げ、特定の部位に過剰なストレスを集中させます。

このストレスが、筋肉自体や、筋肉が付着する骨の周囲に痛みを引き起こす原因となります。

関節唇の損傷とひっかかり感

スポーツや日常生活での急な捻り動作などで関節唇が損傷すると、股関節の奥の方に鋭い痛みを感じることがあります。

特に、深く曲げたり捻ったりした際に、損傷した関節唇が関節に挟まり、「ゴリッ」という音やひっかかり感を伴う痛みが特徴的です。

この状態は、若年層やアスリートにも比較的多く見られます。

神経の圧迫による痛みやしびれ

股関節の周囲、特にお尻の奥深くにある梨状筋(りじょうきん)という筋肉が硬くなることで、その下を走る坐骨神経が圧迫されることがあります。これを「梨状筋症候群」と呼びます。

この状態になると、お尻から太ももの裏側にかけて、痛みやしびれ、感覚の鈍さといった症状が現れます。これは、股関節自体の問題ではなく、神経の圧迫が原因で起こる関連痛の一種です。

よくある質問

ここでは、股関節の解剖学や痛みに関して、多くの方が抱く疑問についてお答えします。

股関節がポキポキ鳴るのはなぜですか?

股関節を動かしたときに鳴る音には、いくつかの原因が考えられます。一つは、関節の動きによって関節包内の圧力が変化し、関節液の中にできた気泡が弾ける音(キャビテーション)です。

これは生理的な現象で、通常は痛みを伴いません。もう一つは、筋肉や腱が骨の出っ張りに引っかかり、それを乗り越える際に鳴る音です。

多くの場合、これらも心配はいりませんが、もし音とともに痛みやひっかかり感を伴う場合は、関節唇の損傷などが隠れている可能性もあるため注意が必要です。

女性に股関節の悩みが多い理由は?

女性に股関節の悩みが多い背景には、いくつかの解剖学的な理由が考えられます。

  • 骨盤の形状: 一般的に女性は男性に比べて骨盤が広く、股関節にかかる力の方向が異なります。
  • 臼蓋形成不全: 関節の受け皿が浅い「臼蓋形成不全」は、男性よりも女性に多く見られます。
  • 筋力の差: 一般的に男性よりも筋力が弱く、関節を支える力が不足しがちです。

これらの要因が複合的に絡み合い、女性は男性に比べて変形性股関節症などのリスクが高いと考えられています。

日常生活で股関節のためにできることはありますか?

股関節の健康を維持するためには、解剖学的な構造を理解した上で、日常生活に配慮することが重要です。まず、適度な運動によって股関節周囲の筋力をバランス良く保つことが大切です。

特に、お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)を意識した運動は、関節の安定に役立ちます。また、長時間の同じ姿勢を避け、定期的に体を動かすことも筋肉の硬直を防ぎます。

体重管理も、股関節への負担を直接的に減らす上で非常に有効です。痛みが強い場合は無理をせず、専門家の意見を参考にしてください。

以上

参考文献

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Author

北城 雅照

医療法人社団円徳 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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