足立慶友医療コラム

股関節の内側の痛みで受診が必要な症状とは

2025.11.14

股関節の内側、いわゆる足の付け根あたりに痛みを感じると、「何か悪い状態なのだろうか」と不安になりますよね。その痛み、もしかしたら股関節からの重要なサインかもしれません。

股関節の痛みは、筋肉の使いすぎから関節自体の問題まで、さまざまな原因で起こります。

この記事では、股関節の内側に痛みが出る原因を探り、どのような症状があれば受診を検討すべきか、そしてその目安について解説します。

ご自身の症状と照らし合わせ、適切な対処法を見つけるための一助としてください。早期の対応が、将来的な股関節の健康を守る鍵となります。

股関節の内側に痛みが出る主な原因

股関節の内側が痛む場合、その原因は関節そのものにある場合と、関節の周囲にある筋肉や腱、靭帯などに問題が生じている場合があります。

年齢や性別、生活スタイルによっても考えられる原因は異なります。

変形性股関節症の初期サイン

中高年以降の女性に多く見られるのが変形性股関節症です。これは、股関節の軟骨がすり減っていくことで、骨同士がこすれ、炎症や骨の変形を引き起こす状態です。

初期の段階では、立ち上がりや歩き始めに股関節の内側(鼠径部)に違和感や軽い痛みを感じることが多いです。進行すると痛みが強くなり、関節の動く範囲が狭まっていきます。

変形性股関節症の主な症状

  • 立ち上がりや歩き始めの痛み
  • 長距離を歩いた後の痛み
  • あぐらをかく、靴下を履く動作の制限
  • 安静時の痛み(進行した場合)

筋肉や腱の炎症(鼠径部痛症候群など)

スポーツ選手や活発に運動する方に多いのが、筋肉や腱の炎症です。

特にサッカーのキック動作やランニングなどで太ももを内側に閉じる筋肉(内転筋)や、股関節を曲げる筋肉(腸腰筋)を酷使すると、それらの筋肉の付け根である鼠径部周辺に炎症が起こり、痛みが出ます。

これは鼠径部痛症候群(グロインペイン)とも呼ばれます。特定の動作で痛みが強くなるのが特徴です。

考えられる筋肉や腱の問題

関連する筋肉・腱主な役割痛みの特徴
内転筋群脚を内側に閉じる脚を開いたり、ボールを蹴ったりすると痛む
腸腰筋股関節を曲げる(もも上げ)ももを上げたり、走ったりすると痛む
関節唇関節の安定化特定の角度で引っかかり感や鋭い痛みが出る

単純性股関節炎(お子さんの場合)

幼児から学童期のお子さんが急に股関節の痛みを訴え、足を引きずるようになった場合、単純性股関節炎が疑われます。

これは風邪などをきっかけに股関節に一時的な炎症が起こるもので、多くは数日から1〜2週間の安静で自然に良くなります。

ただし、後述する化膿性股関節炎など、緊急性の高い病気との見極めが重要です。

その他の原因(関節唇損傷や疲労骨折)

スポーツや事故などで股関節を強くひねった際に、関節の縁にある軟骨(関節唇)が損傷することがあります。

関節唇損傷は、引っかかり感や「ゴリッ」という音、鋭い痛みを伴うことがあります。

また、長距離ランナーなどでは、繰り返しの負荷によって股関節周辺の骨に疲労骨折が起こり、内側に痛みが出ることもあります。

「股関節の内側の痛み」放置するリスク

股関節の内側に生じる痛みを「そのうち治るだろう」と軽く考え放置すると、症状が慢性化したり、根本的な原因が進行したりして、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。

症状の慢性化と悪化

初期の軽い痛みや違和感を放置すると、炎症が慢性化し、痛みが常態化することがあります。

最初は動いた時だけだった痛みが、安静にしている時や夜寝ている時にも現れるようになると、生活の質(QOL)は大きく低下します。

また、痛みの原因が変形性股関節症である場合、適切な対処をしないと軟骨のすり減りがさらに進んでしまいます。

歩行困難と日常生活への支障

股関節は歩行において中心的な役割を担っています。痛みがあると、無意識のうちに痛い方の脚をかばうような歩き方(跛行:はこう)になります。

この状態が続くと、股関節自体の問題が悪化するだけでなく、バランスが崩れることで反対側の股関節や膝、腰など他の部位にも過度な負担がかかり、二次的な痛みを引き起こす原因にもなります。

痛みの進行度合いと日常生活への影響

段階痛みの特徴日常生活への影響
初期動作の開始時(立ち上がりなど)に痛む長い時間歩くとだるさを感じる
中期動作中も痛みが続く。階段昇降がつらい靴下を履く、爪切りなどの動作が困難になる
末期安静時や夜間も痛む短い距離の歩行も困難になり、杖が必要になる

関節の変形が進む可能性(変形性股関節症の場合)

変形性股関節症が背景にある場合、痛みを我慢して使い続けると、軟骨の摩耗が加速します。軟骨が失われると、その下の骨が露出し、骨同士が直接こすれ合うようになります。

体は関節を安定させようとして骨の縁に「骨棘(こつきょく)」と呼ばれるトゲのようなものを形成し、これがさらに関節の動きを妨げ、痛みを増強させるという悪循環に陥ります。

スポーツや趣味活動の制限

股関節の痛みのために、これまで楽しんできたスポーツやウォーキング、旅行などの趣味活動をあきらめなければならなくなることもあります。

活動量が減ることは、体力や筋力の低下、体重の増加につながるだけでなく、社会的な交流が減ることによる精神的なストレスや孤立感にもつながりかねません。

すぐに受診を検討すべき危険なサイン

股関節の内側の痛みの多くは緊急を要しませんが、中には早急な対応が必要な深刻な状態が隠れていることもあります。

以下のサインが見られる場合は、放置せずに整形外科を受診してください。

安静にしていても痛みが続く

動作時だけでなく、座っている時や横になっている時など、股関節に体重がかかっていない状態でも強い痛みが続く場合は、炎症が非常に強いか、感染症、あるいは腫瘍などの可能性もゼロではありません。

特に夜間に痛みで目が覚める(夜間痛)場合は注意が必要です。

急激に痛み出した、または転倒後に発症した

これまで何ともなかったのに、突然激しい痛みで動けなくなった場合や、転倒や転落といった明らかなきっかけの後に痛みが生じた場合は、骨折を疑う必要があります。

特に高齢者の場合、軽く尻もちをついただけでも大腿骨頚部骨折(股関節の付け根の骨折)を起こしていることがあり、この場合は早期の手術が必要です。

緊急性が高い症状のチェック

  • 転倒後に痛みで立てなくなった
  • 股関節周辺が明らかに腫れている、熱を持っている
  • 痛みと同時に高熱が出ている
  • 足にしびれや麻痺があり、力が入らない

発熱や腫れを伴う痛み

股関節の内側の痛みとともに、股関節周辺が赤く腫れて熱を持っていたり、体全体の発熱を伴ったりする場合は、細菌感染による「化膿性股関節炎」の可能性があります。

これは関節が急速に破壊される非常に危険な状態で、緊急の処置(洗浄や抗菌薬の投与)が必要です。お子さんの場合も同様に注意が必要です。

足のしびれや力が入らない感覚がある

股関節の痛みだけでなく、お尻から太ももの裏側、あるいはすねや足先にかけてしびれ(坐骨神経痛など)や、足首や足の指に力が入らないといった症状を伴う場合は、股関節の問題ではなく、腰(腰椎)で神経が圧迫されている(腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など)可能性も考えられます。

受診の目安とタイミング

前述したような危険なサインがなくても、痛みが続く場合は専門家による診断が重要です。日常生活の中で「おかしいな」と感じる時点が、受診を考える良いタイミングです。

痛みが2週間以上続く場合

数日で治まる一時的な筋肉痛などとは異なり、股関節の内側の痛みが2週間以上続いている場合は、単なる使いすぎではない可能性があります。

セルフケアで様子を見ていても改善しない、あるいは徐々に痛みが強くなっていると感じるなら、一度整形外科で原因を調べてもらうことをお勧めします。

日常生活の特定の動作で必ず痛む

「あぐらをかく」「靴下を履く」「足の爪を切る」「車の乗り降り」「階段の上り下り」など、日常生活の特定の動作で股関節の内側に必ず痛みや引っかかりを感じる場合、関節の動きが制限され始めているサインです。

これは変形性股関節症や関節唇損傷などでよく見られる症状です。

痛む動作と疑われる原因

痛みを誘発する動作痛む場所考えられる主な原因
歩き始め・立ち上がり鼠径部(内側)変形性股関節症(初期)
脚を開く・あぐら鼠径部・内もも変形性股関節症、内転筋の炎症
深く曲げる・しゃがむ鼠径部(前方)関節唇損傷、腸腰筋の炎症

市販の湿布や鎮痛薬で改善しない

市販の湿布薬や飲み薬を使っている間は痛みが和らぐものの、薬の効果が切れるとまた痛みがぶり返す、という状態が続いている場合、根本的な原因は解決していません。

鎮痛薬はあくまで一時的に炎症や痛みを抑えるものであり、症状の原因を治すものではありません。

痛みのせいで歩き方が変わってきた

他人から「歩き方がおかしいよ」と指摘されたり、自分でも足を引きずっている、体を傾けて歩いていると感じたりする場合は、すでに関節や筋肉に負担がかかっています。

このような歩き方(跛行)を続けると、腰や膝など他の部位に二次的な障害を引き起こす前に、適切な診断と対策が必要です。

病院(整形外科)で行われる検査とは

整形外科を受診すると、医師はまず痛みの原因を正確に突き止めるために、いくつかの診察や検査を行います。

その結果、股関節の内側の痛みがどこから来ているのかを判断します。

問診と視診・触診

まず、患者さんから詳しい話を聞きます。いつから、どのような時に、どのあたりが痛むのか、きっかけはあったか、持病はあるか、といった情報(問診)は診断の重要な手がかりとなります。

その後、医師が股関節の動き(可動域)を調べたり、痛む場所を押して確認したり(触診)、歩き方を観察したり(視診)します。

問診でよく聞かれること

質問項目医師が知りたいこと回答のポイント
いつから痛むか急性の問題か慢性の問題か「○週間前から」「転倒後から」など具体的に
どんな時に痛むか痛みを誘発する動作「歩き始め」「階段で」など
どこが痛むか問題のある部位「足の付け根の内側」など指で示す

画像検査(レントゲン)

レントゲン(X線)検査は、骨の状態を調べるための基本的な画像検査です。

股関節の隙間(軟骨の厚み)が狭くなっていないか、骨の形に変形(骨棘など)がないか、骨折の有無などを確認します。変形性股関節症の診断には非常に重要です。

さらに詳しい画像検査(MRI・CT)

レントゲンでは骨以外の組織は詳しく映りません。痛みの原因が軟骨や関節唇、筋肉、腱にあると疑われる場合、MRI検査が行われます。

MRIは磁気を利用して体の断面を撮影し、これらの軟部組織の状態を詳細に調べることができます。

CT検査は、レントゲンよりも骨の形状や骨折線をより立体的に詳しく見るために用いられることがあります。

主な画像検査の特徴と分かること

検査名特徴主に分かること
レントゲン(X線)基本的・短時間で撮影可能骨の変形、関節の隙間、骨折
MRI磁気を使用。軟部組織に強い軟骨、関節唇、筋肉・腱の損傷、炎症
CTX線を使い体を輪切りで撮影骨の詳細な形状、微細な骨折

超音波(エコー)検査

超音波(エコー)検査は、レントゲンには映らない筋肉や腱の状態を、リアルタイムで観察できる簡便な検査です。

筋肉の損傷や腱の炎症、関節に水が溜まっているか(関節水腫)などを確認するのに役立ちます。

医師が検査器具を当てながら関節を動かして、痛みの原因箇所を探ることもできます。

股関節の内側の痛みに対する初期対応(保存療法)

検査によって股関節の内側の痛みの原因が特定された場合、多くは手術以外の方法(保存療法)から治療を開始します。

これは、症状を和らげ、股関節の機能を回復・維持することを目的とします。

安静と活動の調整

痛みが強い急性期は、まず安静が第一です。

痛みを引き起こすスポーツ活動や長時間の歩行、重いものを持つといった股関節に負担のかかる動作を一時的に中止、または制限します。

ただし、全く動かさないと逆に関節が硬くなったり筋力が低下したりするため、痛みのない範囲での活動は維持します。

薬物療法(内服薬・外用薬)

炎症による痛みを和らげるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の飲み薬や貼り薬、塗り薬が処方されます。

これらは痛みの根本原因を治すものではありませんが、痛みを軽減させることでリハビリテーションを進めやすくする効果があります。

リハビリテーション(運動療法・物理療法)

痛みの軽減と股関節機能の改善に、リハビリテーションは非常に重要です。

理学療法士などの専門家の指導のもと、股関節周囲の筋力(特にお尻の筋肉など)を強化する運動や、硬くなった筋肉をほぐすストレッチ(運動療法)を行います。

物理療法の種類

  • 温熱療法(ホットパックなど)
  • 電気刺激療法
  • 超音波療法

これらの物理療法は、血行を改善させたり、筋肉の緊張を和らげたり、痛みを軽減させたりする目的で行われます。

股関節周囲の柔軟性を保つための簡単な運動例

運動の種類目的注意点
お尻の筋力トレーニング股関節の安定化腰が反らないように注意する
内転筋のストレッチ筋肉の柔軟性向上痛気持ち良い範囲で止め、反動をつけない
水中ウォーキング関節への負担軽減と筋力維持無理のない速度で行う

日常生活での注意点

治療と並行して、日常生活で股関節への負担を減らす工夫も大切です。例えば、体重が標準をオーバーしている場合は、食事の管理などで体重を減らすことが股関節への負担軽減に直結します。

また、床に座る生活(和式)から椅子やベッドを使う生活(洋式)に変えることも有効です。

自宅でできるセルフケアと予防法

痛みが軽度の場合や、症状が落ち着いた後の再発予防のためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。股関節に優しい生活を心がけましょう。

股関節に負担をかけない生活習慣

股関節に痛みがある場合、深くしゃがみ込む、重いものを持ち上げる、あぐらをかくといった動作は、関節に大きな負担をかけます。

できるだけこれらの動作を避けるか、行う際もゆっくりと慎重に行うようにします。

生活動作の工夫

場面負担のかかる動作負担を減らす工夫
床から立つ股関節だけで起き上がる近くのテーブルや壁に手をついて支える
靴下を履く深く前かがみになる椅子に浅く座り、片足をもう片方の膝に乗せる
物を拾う膝を伸ばしたまま腰を曲げる膝を曲げて腰を落とす、またはマジックハンドを使う

適切な体重の維持

股関節には、歩行時で体重の3〜4倍、階段の上り下りではそれ以上の負荷がかかると言われています。

もし体重が標準よりも重い場合、体重を数キログラム減らすだけでも、股関節への負担は大幅に軽減され、痛みの緩和や変形の進行予防につながります。

股関節周囲のストレッチ

股関節周囲の筋肉(内転筋、お尻の筋肉、太ももの前後)が硬くなると、関節の動きが悪くなり、痛みが出やすくなります。

お風呂上がりなど体が温まっている時に、無理のない範囲でゆっくりとストレッチを行い、筋肉の柔軟性を保つことが重要です。

適度な運動(ウォーキングや水中運動)

痛みがあるからと動かないでいると、筋力が低下し、さらに関節が不安定になるという悪循環に陥ります。

股関節に負担のかかりにくい運動、例えば平坦な道でのウォーキング(痛む場合は距離を短くする)、プールでの水中ウォーキングや水泳(クロールや背泳ぎ)は、筋力維持と体重管理に役立ちます。

股関節に良い運動と避けたい運動

推奨される運動目的避けたい(注意が必要な)運動
水中ウォーキング、水泳関節への負担が少ない筋力強化ランニング、ジャンプ動作
エアロバイク(自転車こぎ)負担の少ない有酸素運動サッカー、テニス(急な切り返し)
お尻や体幹の筋トレ股関節の安定化深くしゃがみ込むスクワット

よくある質問

股関節の内側の痛みに関して、多くの方が抱く疑問にお答えします。

股関節の内側の痛みにストレッチは効果がありますか?

 筋肉の緊張やこわばりが原因で痛みが出ている場合、適切なストレッチは血行を良くし、筋肉をリラックスさせるため有効です。

特に内もも(内転筋)やお尻の筋肉を伸ばすことは効果的な場合があります。

ただし、炎症が強い時期(急性期)や、関節唇損傷などが疑われる場合に無理に行うと、かえって症状を悪化させる危険もあります。

痛みが強い場合や、どのストレッチが良いか分からない場合は、自己判断せず専門家に相談してから行うのが安全です。

痛みがある場合、温めるのと冷やすのはどちらが良いですか?

 これは痛みの時期や状態によります。

一般的に、急に強く痛み出した場合(急性期)、スポーツなどで痛めた直後、あるいは腫れや熱を持っている場合は、炎症を抑えるために冷やす(アイシング)のが適しています。

一方、動かし始めは痛いが動いていると楽になるような慢性的な鈍い痛み(慢性期)の場合は、血行を促進し筋肉の緊張を和らげるために温める(入浴やホットパック)方が楽になることが多いです。

迷う場合は、専門医に確認してください。

何科を受診すればよいですか?

 股関節やその周囲の痛み、足の付け根(鼠径部)の痛みは、骨、関節、軟骨、筋肉、腱などの運動器の問題が原因であることが多いため、まずは整形外科の受診をお勧めします。

整形外科医が問診、診察、必要な画像検査を行い、痛みの原因を診断してくれます。内科的な問題や婦人科的な問題が疑われる場合は、適切な科を紹介されることもあります。

サプリメントは股関節の痛みに効きますか?

 グルコサミンやコンドロイチンなど、関節の健康維持をサポートするとされる成分のサプリメントは多く市販されています。

これらは食品(栄養補助食品)であり、医薬品のように痛みを直接治療したり、すり減った軟骨を再生させたりする効果は医学的に確立されていません。

体質的に合うと感じる方もいるかもしれませんが、頼りすぎず、まずは正確な診断と、医師の指導に基づく運動療法や生活改善を優先することが大切です。

変形性股関節症と診断されたら手術が必要ですか?

 変形性股関節症と診断されたからといって、すぐに手術が必要になるわけではありません。実際には、多くの方が手術をせずに、保存療法で症状をコントロールしています。

初期から中期であれば、体重管理、リハビリテーションによる筋力強化、杖の使用、痛み止めの使用といった保存療法が中心となります。

日常生活に大きな支障が出て、これらの保存療法を行っても痛みが改善しない場合に、最終的な手段として人工股関節置換術などの手術が検討されます。

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Author

北城 雅照

医療法人社団円徳 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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