足立慶友医療コラム

今回は、足底腱膜炎についてお伝えしたいと思います。

 

今回の10秒まとめ

①足底腱膜とは、踵骨から足の指の付け根(前足部)まで、足底面に張られている腱膜です。

②足底腱膜は、足部のアーチ構造をサポートするクッション機能と歩行時の蹴りだしをスムーズにする役割があります。

③長時間の立位や歩行等、足底に負担がかかる動作を、過剰に繰り返すことにより足底腱膜にストレスが生じ、足底腱膜炎になります。

④足底腱膜炎の症状は、足の裏の足底腱膜の痛みであり、特に『起床時の一歩目に』踵付近に痛みを認めます。

⑤足底腱膜にかかるメカニカルストレスとして、圧迫力(足底腱膜への衝撃ストレス)、牽引力(足底腱膜が引っ張られるストレス)の2種類があります。これが日常生活の中で蓄積されることで、足底腱膜炎になります。

⑥足底腱膜炎への対処法として、インソールやストレッチ、マッサージがあります。メカニカルストレスを減らし、症状を軽減します。

⑦足底腱膜炎だと疑われる場合は、一度専門家にご相談下さい。

足底腱膜とは

踵骨から足の指の付け根(前足部)まで、足底の筋肉を覆っている腱膜です。
立っているときに足部に加わる圧力は常に足底腱膜に伝わります。
その圧力の1/2は踵部へ伝わるため、踵骨側の方が前足部側に比べて厚い組織になっています。
なので、足底腱膜炎の痛みも、踵骨に付着する部分で多くなっています。

足底腱膜の役割

足底腱膜の役割は大きく分けて2つあります。それは、クッション機能ウインドラス機構です。

①クッション機能

歩行時の地面から足への衝撃に対して、足のアーチ構造を支える機能があります。
それにより、足への衝撃に対してクッションとなります。


②ウインドラス機構

足趾の伸展(つま先立ちなど)に伴い、足底腱膜の緊張が高まることで、
前足部の剛性が高まり、安定します。それにより、歩行時の蹴りだしがスムーズになります。

足底腱膜炎とは

長時間の立位や歩行、ランニング、ジャンプ等のスポーツ動作において、足底に負担がかかる動作を、過剰に繰り返すことにより足底腱膜にストレスが加わり続け、炎症が生じます。その状態が足底腱膜炎になります。

足底腱膜炎の症状

足底腱膜炎では、以下のような症状が認められます。

・足の裏を押して痛みがある(圧痛)。

・長時間の立位、歩行、走行等の動作で、足の裏が痛くなる。

・足裏の中でも、特に踵骨付着部が痛くなる。

・起床時の一歩目が特に痛い。

足底腱膜炎の原因

足底腱膜にかかるメカニカルストレス(機械的ストレス)として、

 

圧迫力(足底腱膜への衝撃ストレス)
牽引力(足底腱膜が引っ張られるストレス)

 

によって起こります。

つまり、足底腱膜が引き延ばされる、もしくは、圧迫されることによって、ストレスが大きくなります。
そのストレスの蓄積が、足底腱膜炎を引き起こします。

特に、歩行時のストレスとして、
 

 ・足の踵接地時には、踵部に最も荷重負荷(圧迫力)
 ・足の蹴りだし時には、ウィンドラス機構により、足底腱膜には強い引っ張られる力(牽引力)

が作用します。

歩行以外でも、スポーツ(ランニングやジャンプ動作)、立ち仕事(足の裏で体重を支え続ける)なども同様です。
足に負担をかけ続けることで、足底腱膜にかかる負荷が大きくなり、足底筋膜炎になります。

 

足底腱膜炎への対処法

足底腱膜炎への対処法は、
圧迫力牽引力メカニカルストレスを軽減させることです。

足底腱膜には、

 ・緊張が高まりすぎても、引っ張る力が働いたときにストレスがかかる。
 ・緊張が低くく、柔らかすぎても、足への衝撃が加わった時に衝撃吸収できなくなり、ストレスがかかる。

つまり、足底腱膜は適度な緊張と柔軟性の両方が必要になります。

 

①インソール

足底腱膜炎に対しては、歩行時の足底腱膜に加わるメカニカルストレスを軽減させ、症状の改善を図ります。
足部のアーチ構造のサポート、歩行時のスムーズな蹴りだしへの誘導を行うことで、メカニカルストレスを軽減させます。
インソールに関しては、以下の記事をご覧ください。

インソールについて

 

②ストレッチ、マッサージ

下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)およびアキレス腱の柔軟性が低いと、
足底腱膜の踵骨付着部にかかる衝撃や引っ張られるストレスがかかりやすくなります。
なので、下腿三頭筋およびアキレス腱の柔軟性を改善することが、ストレスの軽減につながります。
また、足底腱膜自体が硬い場合にも、ストレスがかかりやすくなります。

そのため、足底腱膜および下腿三頭筋、アキレス腱のマッサージやストレッチを行っていきましょう。

気になる場合は、専門家に相談を

足の裏の症状に悩む方は、当院の足の外科外来に相談ください。

 

当院のご紹介

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当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

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Author

高橋佳佑

理学療法士、ピラティスインストラクター

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