足立慶友医療コラム

骨粗鬆症ってどんな病気なの?

2019.08.02

現在、国が公的に実施する40、50、55、60、65、70歳の女性を対象にした節目検診で骨粗鬆症に対する検診が行われております。

そこで骨粗鬆症の可能性を示唆される方も多いと思いますが、骨粗鬆症とは一体どういった病気なのでしょうか?

骨粗鬆症はそれ自体では大きな問題を起こさない疾患ですが、大きな問題の原因となる疾患です。

早期から治療を行うことが非常に大切な疾患であり、予防も可能です。

今回のお話の10秒まとめ

⒈ 骨粗鬆症とは骨が弱くなり骨折しやすくなる病気。

⒉ 骨の強さは、骨密度と骨質で決まる。

⒊ 女性は40歳代から骨粗鬆症になる可能性がある。

⒋ 骨粗鬆症の予防や治療は、いつまでの健康でいるために必要。

⒌ 骨粗鬆症の予防には、①体重コントロール・②食事・③運動・④禁酒/禁煙。

⒍ 骨粗鬆症の治療は、①骨を壊れにくくする、もしくは、②骨を作りやすくする。

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骨粗鬆症とは?

WHOでは骨粗鬆症を「骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患」と定義しております。

つまり、骨が弱くなり骨折しやすくなる病気です。

骨が弱くなることで、ちょっとした転倒でも骨が折れてしまったり、何もしていなくても背骨が折れてしまったりといった問題が起こり、日常生活に支障をきたす様になってしまいます。

骨粗鬆症背景にあると起こりやすい骨折には、以下の様な骨折が挙げられます。

橈骨遠位端骨折:高齢者の転倒で多い手首の骨折

腰椎圧迫骨折:高齢者の持続する腰痛

骨の強さとは?

では、骨が弱くなりとは一体どういう意味でしょうか?

骨の強さ(骨強度)は、骨の密度(骨密度)と骨の質(骨質)の2つで決まります。

骨は、碁盤の目の様な構造が立体的に重なって出来上がっています。この碁盤の目の詰まり具合が骨密度であり、碁盤の目を作っている線の太さが骨質と言えます。

また、両者の骨強度に対する関わりは骨密度が70%、骨質が30%と言われております。

よって、骨強度に関しては骨密度の関わりが大きいため、検診や病院などでは骨密度を計測することで骨粗鬆症の判定を行っております。

骨粗鬆症は何歳ぐらいからなりやすいの?

骨粗鬆症が発症する年齢は、日本人を対象にした研究の結果、女性は40歳代から男性は50歳代から発症すると言われております。骨粗鬆症の有病率は女性に多いため、40歳代の女性は少なくとも1回は骨密度検診を受けることをオススメします。

どうして骨粗鬆になるの?

人間の体の3-6%で、常に新しい骨が作られ(=骨形成)、古い骨が壊される(=骨吸収)という変化(骨理モデリング)が行われています。このバランスが釣り合うことで骨の強さは一定に保たれています。

しかし、このバランスが骨吸収側に傾く、つまり、骨形成を骨吸収が上回ると骨粗鬆症になってしまいます。

なぜ骨粗鬆症を治療する必要があるの?

前述の通り、骨粗鬆症とは「骨が弱くなり骨折しやすくなる病気」です。骨粗鬆症になると、腰骨が潰れる様に骨折する、腰椎圧迫骨折が起こる可能性があります。その結果、呼吸しづらくなったり、歩行しづらくなったりなど、日常生活に支障をきたす様になります。

つまり、骨粗鬆症は骨折のきっかけになる病気であり、骨折を起こすと日常生活に支障をきたす様になってしまうということです。

よって骨粗鬆症を予防するもしくは治療するとは、いつまでも問題なく日常生活を送れるようにしていくために必要なことです。

腰椎圧迫骨折になって動きにくくになってから骨粗鬆症に対して治療を開始するのでは正直遅いのです。

どうなったら骨粗鬆症と診断されるの?

日本では2012年に定められた骨粗鬆症の診断基準が用いらています。その診断基準は以下の3つです。

① 椎体骨折もしくは大腿骨近位部骨折を認める場合

② ①以外で軽微な外力(立った位置もしくはそれ以下の外力)による骨折があり、骨密度が若年成人平均値(YAM)の80%以下の場合

③ 骨密度が若年成人平均値(YAM)の70%以下の場合

骨粗鬆症を予防するにはどうすればいいの?

予防に関しては、若年者及び中高年者に分けて説明します。

1)若年者

骨粗鬆症に成りにくくするためには、18歳前後の時の骨密度を高めておくことが大切です。そのためには、

⒈ ビタミンDを不足しないようにすること

⒉ 骨にある程度ストレスをかける運動をすること

が挙げられます。

2)中高年者

高齢者に関しては以下の4つの予防策が考えられます。

 

⒈ 体重の管理

痩せ型も肥満型も共に骨粗鬆症のリスクがあります。そのためBMIで18.5~25の体範囲で体重を維持するように心がけましょう。

 

⒉ 栄養

カルシウムは1日800mg(牛乳100gに約110mg、卵1個に約150mg)の摂取が推奨されています。

しかし、カルシウムだけ摂取してもダメです。体にカルシウムが吸収されるにはビタミンDが必要です。

ビタミンDは食事から摂取するだけでなく、日光を浴びることで皮膚でも合成されます。1日15分程度の日光に浴びることを心がけましょう。

 

⒊ 運動

歩行程度の強度の運動でも骨粗鬆症予防には効果的と考えられております。週3回程度、少し疲れるぐらいの強度で20~30分ほどの歩行を心がけましょう。

 

⒋ 禁煙・禁酒

喫煙は骨密度を低下させる危険因子であり、禁煙によって骨密度が改善したという報告もあります。また、習慣的に飲酒する方の大腿骨頸部骨折のリスクは機会飲酒の方に比べ高いとの報告もありますので、禁煙・禁酒をオススメします。

骨粗鬆症の治療はどうすればいいの?

骨密度が低下してしまうのは、骨吸収と骨形成のバランスが原因とお話をいたしました。よって治療には、

① 骨吸収を抑える

② 骨形成を増強する

の2通りが考えられます。①には数種類の薬があるため、どのような治療薬を選択するかは外来でご相談ください。

②に関しては、現在日本で使用可能な薬剤が2種類あります。薬剤使用可能期間に限りがありますので、どのタイミングで使用するかも外来でご相談ください。

治療薬や治療方針について、さらに詳しい内容を知りたい方は下記の記事をお読みください。

骨粗鬆症の薬物治療にはどんなものがあるの?

また、中高齢者の予防のところでお話した4つの方針は治療にも適応できる考え方です。

骨粗鬆症が心配な方は、一度当院までご相談ください。

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整形外科の診療に必要な『すべて』が揃った診療所

当院は、各種専門領域を持った医師の診療に加え、大学病院と同様の医療機器を有し、かつ、理学療法士・作業療法士によりリハビリテーションも積極的におこなっている診療所です。また、併設の足立慶友リハビリテーション病院では手術加療も行なっております。

そのため当院では、整形外科疾患におけるほぼ全ての治療を提供することができます。

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当院の『7つの特徴』や『ミッション』についてご案内いたします。

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当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。

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当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。

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Author

北城 雅照

医療法人社団新潮会 理事長
医師・医学博士、経営心理士

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