足立慶友医療コラム

バスケットボールとオスグットの関係・リハビリ・復帰まで

2021.10.11

下肢, 膝関節

バスケットボールにおいて発生する代表的な膝関節障害としては、ジャンパー膝・オスグットーシュラッター病などが挙げられます。今回はバスケットボールと膝関節の発症について説明していきたいと思います。

今回の10秒まとめ。

① オスグッドとは、腿四頭筋という太ももの前の筋肉の硬くなり、膝へのストレスが発症要因とされる。

② 不良な着地動作の特徴には、着地時に体幹が潰れる・猫背で重心が後方にあり、膝が前に出やすいなどがある。

③ 背骨や足・股関節が固く、体幹が筋力低下し猫背を引き起こしているなどの身体要因が発症の背景因子として挙げられる。

④ 後方重心が起きている場合は、背骨の柔軟性と体幹筋力を向上させる必要がある。

⑤ オスグッドの治療から復帰までは、炎症や押したときの痛みによって復帰期間を変える必要がある。

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オスグッドとは?

正式名称はオスグッド・シュラッター病(OSD)と言われます。

オスグッドは、急激に身長が伸びる時期に膝の痛みを伴う、主に膝のお皿の下に骨が隆起してくるスポーツ障害です。これは大腿四頭筋という太ももの前の筋肉の硬くなり、膝へのストレスが発症要因とされています。

この大腿四頭筋の硬くなる原因を改善しないことには、根本的な解決とはなりません。

オスグットーシュラッター病に関して、詳しくは以下の記事をご覧ください。

オスグッド-シュラッター病(スポーツ中のお皿の下の痛み)

オスグットに繋がる不良な着地動作とは?

不良な着地動作の特徴

・着地時に体幹が潰れる・猫背になりやすい

・重心が後方にあり、膝が前に出やすい

身体機能の原因は?

身体機能の原因

①背骨や足・股関節が固い

②体幹が筋力低下し安定感がない

③日常的に猫背になっている

後方重心や猫背になる原因は様々ありますが、お腹・背中の筋力低下と普段の姿勢等の生活習慣による影響が大きいです。猫背についての詳細は、以下をご覧ください。

猫背について

身体機能を改善する練習方法

正しい着地動作を反復しても良いですが後方重心が起きている場合は、以下のような練習方法があります。

リハ室でも体育館でも可能なのでアップ前のストレッチや試合前の怪我予防として取り入れてみましょう。

ボールを使ったチェストリフト

胸部を開くアクティブストレッチ

オスグッドの治療からバスケットボールの復帰まで

①膝関節に炎症がある場合:1~2週間の安静が必要。

②炎症はないが押して痛い場合:動作時の痛みがなくなり次第、復帰可能。

③炎症もなく、押して痛くない場合:復帰可能かつ再発予防として、望ましい。

①の場合には、復帰を許可する事は出来ません。本来であれば③での復帰が望ましいです。

しかし現状としては②の状態で復帰しつつ、外来リハを継続していくケースが多いです。

また他にも片脚スクワット時の痛みや立ち上がりテストで復帰を総合的に判断する場合もあります。

まとめ

バスケットボールにおいて発生する障害は、圧倒的に下半身に多く、特に急性外傷では足関節捻挫とACL損傷、ジャンパー膝が多く発生します。バスケットボールに関する捻挫やACL損傷損傷に関する記事は以下をご覧ください。

バスケットボールと足関節捻挫の原因・治療・予防

またこのような症状や膝関節疾患などでお悩みの方は、一度当院までご相談ください。

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当院のご紹介

整形外科の診療に必要な設備が整った診療所

当院は、各種専門領域を持った医師の診療に加え、大学病院と同様の医療機器を有し、かつ、理学療法士・作業療法士によりリハビリテーションも積極的におこなっている診療所です。また、併設の慶友整形外科脊椎関節病院では手術加療も行なっております。

そのため当院では、整形外科疾患におけるほぼ全ての治療を提供することができます。

初めての患者さまへ当院のご紹介

当院の『7つの特徴』や『ミッション』についてご案内いたします。

各部門の専門家が集まった特殊外来を設置

当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。

整形外科のご案内

手や足が痺れる、膝や股関節は痛い、背中が曲がってきたなどの症状でお困りの方へ。

都内最大級のリハビリ室を完備

患者様の健康を取り戻すため、当院ではリハビリテーションに力を入れております。

国家資格を有するセラピスト達が、責任を持って治療を行います。

リハビリテーション科のご案内

腰が痛い、姿勢が悪い、歩くとふらつくなどの症状でお困りの方へ。

交通事故診療に強い整形外科専門医が診察

不幸にも交通事故に遭われた患者様の多くは、「事故のことは保険屋さんに聞けば良いが、体の不調をどこに相談すれば良いのかわからない」という悩みを抱えていらっしゃいます。

当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。

交通事故にあわれた方へ

当院は、整形外科専門医が交通事故治療を行う医療機関です。

Author

竹内 雄登

理学療法士・ピラティスインストラクター・住環境福祉コーディネーター

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