足立慶友医療コラム

今回は、腰痛や足の痛み、しびれを引き起こす原因となる腰椎すべり症についてお伝えしていきます。

今回の10秒まとめ

腰椎すべり症は、腰椎が前方へ滑り出してしまい、後方にある脊髄神経が圧迫されることで腰痛や足の痛みを引き起こす疾患です。

腰椎すべり症は、「腰椎変性すべり症」と「腰椎分離すべり症」とに分けられます。

腰椎すべり症の主な症状は、腰痛や下肢痛、下肢のしびれです。

④ 腰椎すべり症の診断は、主にレントゲン検査やMRI検査、CT検査を行います。神経圧迫の部位や度合いと症状の関連を評価し診断を行います。

⑤ 腰椎すべり症の治療は重症度によって保存的治療もしくは外科的治療が行われます。

⑥ 腰椎すべり症の症状が重症で日常生活に支障をきたす場合は、外科的治療が選択されます。当院で行われる代表的な手術は、椎体後方固定術になります。

手術部である腰椎の過度な動きが出てしまうと、ネジの緩みや破損につながりやすいので日常生活でも細心の注意が必要になります。

オンライン予約はこちら

当院のご紹介

腰椎すべり症とは

 

脊椎には、椎骨同士が連なってできた脊柱管があります。脊柱管の中には脊髄神経が通っており、腰や足の感覚や運動の入力出力を行なっています。

腰椎すべり症は、脊椎の一部である腰椎が前方へ滑り出してしまい、後方にある脊髄神経が圧迫されることで腰痛や足の痛みを引き起こす疾患です。

腰椎すべり症の種類

腰椎すべり症には病態によって大きく分けて2つの分類ができます。

脊椎や椎間板などの変性によって起こる「変性すべり症」と、腰椎分離症に伴って起こる「分離すべり症」とに分けられます。

その2つの違いについて解説していきます。

腰椎変性すべり症とは

腰椎変性すべり症は、加齢や腰椎へ蓄積された負荷によって、腰椎を安定化させる靭帯や椎間板、椎間関節などの組織が変性を起こし、腰椎の安定性が欠如することで、結果として腰椎が前方にすべることで発症し、腰痛や足の痛みを引き起こします。

分離すべり症とは異なり、加齢や女性ホルモンの減少による骨粗鬆症の影響も考えられており、高齢かつ女性で発症しやすいのが特徴です。

腰椎分離すべり症とは

脊椎は、前方にあるいわゆる背骨と言われる椎体と後方で脊椎同士の関節を形成している椎弓で構成されています。

腰椎分離症は、椎体と椎弓の間が割れてしまい腰椎の前の部分と後ろの部分が離れてしまった状態です。この場合、椎体同士の安定性が低下することで、椎体が前方に滑りやすくなります。

腰椎分離すべり症は、腰椎分離症が元となって腰椎が前方にずれてしまうことで発症します。

腰椎分離症の記事は以下を参照ください。

腰椎分離症とは?症状・診断・治療について

腰椎すべり症の症状

腰椎すべり症の主な症状は、腰痛や下肢痛、下肢のしびれです。

また、長い距離を連続で歩くことで症状が増悪し、休憩をしたり姿勢を変えることで症状が落ち着く、「間欠性跛行」という症状も多く見られます。

状態が悪化すると、安静時痛が出現したり、歩行困難膀胱直腸障害をきたすこともあります。

症状は、脊髄神経が圧迫されることで出現します。そのため、腰痛の原因として多い腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症と同様な症状を呈することが多いので、鑑別には注意が必要です。それらの疾患について知りたい方は以下の記事を参照ください。

腰椎椎間板ヘルニア:腰から足のしびれ・痛み

 

腰部脊柱管狭窄症とは、原因・症状・治療法について

 

腰椎すべり症の診断

診断は、主にレントゲン検査やMRI検査、CT検査を行います。

問診にて身体の症状を確認し、画像所見を基に、神経圧迫の部位や度合いと症状の関連を診ます。

また、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、腰椎すべり症以外に症状の原因となる疾患がないか確認します。

腰椎すべり症の画像所見の特徴として、前屈(まえかがみ)と後屈(腰そらし)の姿勢で撮像します。

前屈と後屈での腰椎のすべりの程度を確認して安定性が保たれているのかどうかを確認します。

腰椎すべり症の治療

腰椎すべり症の治療は、症状の度合いに合わせて保存的治療か外科的治療が選択されます。

症状が軽度な場合では保存的治療が選択され、消炎鎮痛剤やブロック注射やコルセットの処方、リハビリテーションを行うことになります。リハビリテーションでは、ストレッチや筋力強化などを行い、症状の軽減を図ります。

症状が重症で日常生活に支障をきたす場合は、外科的治療が選択されます。

当院で行われる代表的な手術は、椎体後方固定術になります。

固定術を行った場合は、固定部が安定するまで時間がかかるため無理な動きができないように硬性コルセットを作成し装着して過ごすことになります。当院の場合、固定術を施行された方は術後~2週間は入院し、術後の経過を確認しながらリハビリテーションを進めていきます。

手術後の注意点

手術部である腰椎の過度な動きが出てしまうと、ネジの緩みや破損につながりやすいので日常生活でも細心の注意が必要になります。

特に、前に屈む動作や腰を捻る動作は極力控えましょう。また重いものを持つことも避ける必要があります。

注意しなくてはならない日常生活動作を以下に記載しておきますので、参考にしてみてください。

・靴や靴下の着脱
・寝返り、起き上がり動作
・物を拾う動作
・普段の座っている姿勢
・後ろを振り向く動作

腰痛でお悩みの方は、腰椎すべり症の可能性が有りますので是非一度当院を受診してください。

 

オンライン予約はこちら

当院のご紹介

整形外科の診療に必要な『すべて』が揃った診療所

当院は、各種専門領域を持った医師の診療に加え、大学病院と同様の医療機器を有し、かつ、理学療法士・作業療法士によりリハビリテーションも積極的におこなっている診療所です。また、併設の足立慶友リハビリテーション病院では手術加療も行なっております。

そのため当院では、整形外科疾患におけるほぼ全ての治療を提供することができます。

初めての患者さまへ当院のご紹介

当院の『7つの特徴』や『ミッション』についてご案内いたします。

各部門の専門家が集まった特殊外来を設置

当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。

整形外科のご案内

手や足が痺れる、膝や股関節は痛い、背中が曲がってきたなどの症状でお困りの方へ。

都内最大級のリハビリ室を完備

患者様の健康を取り戻すため、当院ではリハビリテーションに力を入れております。

国家資格を有するセラピスト達が、責任を持って治療を行います。

リハビリテーション科のご案内

腰が痛い、姿勢が悪い、歩くとふらつくなどの症状でお困りの方へ。

交通事故診療に強い整形外科専門医が診察

不幸にも交通事故に遭われた患者様の多くは、「事故のことは保険屋さんに聞けば良いが、体の不調をどこに相談すれば良いのかわからない」という悩みを抱えていらっしゃいます。

当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。

交通事故にあわれた方へ

当院は、整形外科専門医が交通事故治療を行う医療機関です。

Author

高橋佳佑

理学療法士、ピラティスインストラクター

Symptoms 症状から探す

症状から探す

Latest Column 最新のコラム

バスケットボールとオスグットの関係・リハビリ・復帰まで

バスケットボールとオスグットの関係・リハビリ・復帰まで

2021.10.11

腰椎分離症のリハビリテーション

腰椎分離症のリハビリテーション

2021.10.04

くるぶしから足裏のしびれ:足根管症候群とリハビリテーションについて

くるぶしから足裏のしびれ:足根管症候群とリハビリテーションについて

2021.10.01

膝の痛み。進行すると手術?変形性膝関節症を予防する

膝の痛み。進行すると手術?変形性膝関節症を予防する

2021.09.28

前十字靭帯を損傷したら手術は必要ですか?

前十字靭帯を損傷したら手術は必要ですか?

2021.09.28

Ranking よく読まれているコラム

information 診療案内