足立慶友医療コラム

第104回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)のメディカルサポート報告 ②

2022.11.21

 前回は、甲子園大会のメディカルサポートについて話をさせていただきました。

 今回は、甲子園のメディカルサポートに行くまでの準備と今後のスポーツ支援についてお話していきたいと思います。


参加するための準備

 甲子園のメディカルサポートに行く前に、7月に全国各地で行われていた第104回全国高等学校野球選手権 埼玉大会のメディカルサポートに参加しました。

 埼玉大会では、選手のテーピング対応、自打球やデッドボールの対応、観客の方を含めた熱中症の対応などを行いました。特に、熱中症の対応では、自分自身が高校野球をしていた時より変化をすごく感じました。

 また、埼玉大会では甲子園のメディカルサポートに参加されていた先生もいらっしゃったので、実際の現場対応や事前に準備をしておいた方が良いことなどを相談させていただきました。

 埼玉大会のメディカルサポートや前述した先生からの助言もあり、甲子園での実際のサポートの流れや事前準備ができ、現場入りすることができました。

 職場では、同僚に協力してもらいテーピングやアイシング、ストレッチングなどの練習を行いました。

 特にテーピングは、最初の頃はうまく巻くことができず、巻けてもとても時間がかかっていました。選手達の少ない時間の中で素早く丁寧にテーピングを巻くにはどのようにしたらいいのか、院内のトレーナースタッフにも相談しながら、日々工夫しながら取り組んでいました。

 当院のトレーナースタッフは、AT(アスレティックトレーナー)、JATI(日本トレーニング指導者協会の認定資格)、健康運動実践指導者などの資格を保持しています。休日には、社会人のアメリカンフットボールのチームにもサポートに行っており、精力的に活動しています。

 トレーナーの皆さんから日々指導受けながら試行錯誤する事で、徐々にスピードも上がり、巻き方には工夫を入れながら行うことができました。

快く協力していただいた同僚の皆さんに、とても感謝しています。

野球班について

当院のリハビリテーション部には『野球班』があります。野球班では、野球選手の『肩や肘の痛み』、『投球時の痛み』などに対し、リハビリテーション(以下、リハビリ)を行っています。

 リハビリでは、まず選手の訴え(どこが痛いのか?、投げる時のどのタイミングで痛いのか?など)を聞いていきます。その後、選手の訴えに対して姿勢の確認、肩や肘の可動域の確認、股関節や肩甲骨周囲の柔軟性、投球フォームなどの確認を行います。

 投球は、肩や肘の上半身だけではなく、下半身や体幹を含めた全身を使います。そのため、肩や肘が痛くても、その他の部位(股関節や体幹など)に問題があることも多く見られます。そのため、リハビリでは痛い部位だけではなく、全身に対して行っていきます。

投球障害肩(野球肩)について

野球肘:野球少年で多い肘の痛み

野球肘の代表疾患:離断性骨軟骨炎について

リトルリーガーズショルダー(上腕骨近位骨端線離開)について

また、当院には東京ヤクルトスワローズのDr.をされている小松先生が在籍しています。

肩や肘の痛みで困ってる野球選手は、是非一度当院を受診してみてください。

 今回は甲子園のメディカルサポートに行くまでの準備と当院の今後のスポーツ支援についてお話をさせていただきました。

 当院では、これからも積極的にスポーツ支援に携わっていきますので、スポーツ時の怪我などでお困りの方がいれば、是非一度受診してみてください。

当院のご紹介

整形外科の診療に必要な設備が整った診療所

当院は、各種専門領域を持った医師の診療に加え、大学病院と同様の医療機器を有し、かつ、理学療法士・作業療法士によりリハビリテーションも積極的におこなっている診療所です。また、併設の慶友整形外科脊椎関節病院では手術加療も行なっております。

そのため当院では、整形外科疾患におけるほぼ全ての治療を提供することができます。

初めての患者さまへ当院のご紹介

当院の『7つの特徴』や『ミッション』についてご案内いたします。

各部門の専門家が集まった特殊外来を設置

当院は、一般的な関節の痛みや筋肉の痛みを診る整形外科の他に、「脊椎(首・腰)」、「肩関節」、「股関節」、「膝関節」、「手」、「足」とそれぞれの専門家が集まった専門外来を用意しております。

他院で診断がつかない症状に関して、各領域の専門家が診察をいたします。

整形外科のご案内

手や足が痺れる、膝や股関節は痛い、背中が曲がってきたなどの症状でお困りの方へ。

都内最大級のリハビリ室を完備

患者様の健康を取り戻すため、当院ではリハビリテーションに力を入れております。

国家資格を有するセラピスト達が、責任を持って治療を行います。

リハビリテーション科のご案内

腰が痛い、姿勢が悪い、歩くとふらつくなどの症状でお困りの方へ。

交通事故診療に強い整形外科専門医が診察

不幸にも交通事故に遭われた患者様の多くは、「事故のことは保険屋さんに聞けば良いが、体の不調をどこに相談すれば良いのかわからない」という悩みを抱えていらっしゃいます。

当院では交通事故診療に強い整形外科専門医が治療を行います。ぜひ一度ご相談ください。

交通事故にあわれた方へ

当院は、整形外科専門医が交通事故治療を行う医療機関です。

Author

原 風如

理学療法士

Symptoms 症状から探す

症状から探す

Latest Column 最新のコラム

第14回日本ダンス医科学研究会学術集会参加の活動報告

2024.09.09

北部九州総体(インターハイ)2024 埼玉県代表男子バレーボール部サポート活動報告

北部九州総体(インターハイ)2024 埼玉県代表男子バレーボール部サポート活動報告

2024.09.02

第31回JOCジュニア・オリンピック・カップ・フェンシング大会兼2024年世界ジュニア・カデ・フェンシング選手権大会選考会サポート活動報告

第31回JOCジュニア・オリンピック・カップ・フェンシング大会兼2024年世界ジュニア・カデ・フェンシング選手権大会選考会サポート活動報告

2024.05.02

活動報告(天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール選手権大会)

活動報告(天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール選手権大会)

2024.05.01

埼玉県中体連柔道練成会サポート活動報告

2023.10.24

Ranking よく読まれているコラム

information 診療案内